付き合っていた彼女と進路上の都合などで別れた。そして俺は平凡な日々に戻る筈だった。

楽(がく)

第一章 どうしてこうなった

?!

第1話 再会?

俺の名前は凪原翔也(なぎはらしょうや)という。

10月のある日の事だが俺は彼女の住田萌(すみたもえ)と別れた。

というか俺達の結論で別れる事にしたのだ。

何というかこれからの将来の事もあったから。


色恋に全てを捧げるのもいかほどなものかと思ったのだ。


そして俺は父親の片親。

凪原昭雄(なぎはらあきお)が待つ家に帰る。

それからドアを開けて俺は顔を上げて荷物を落とした。


「は?」


そこに居たのは...住田萌だった。

別れた筈の彼女と彼女の母親が居た。

曰く。

昭雄は再婚した。

それも元カノの親と。



俺には将来の夢がある。

と言っても社会福祉に関わる仕事がしたいと思っている。

人を助けるのが良いかなって思ったのだ。


その夢を叶えるのもあり。

関係性が冷え込んでいるのもあり。

俺は彼女と別れた。


筈だったのだが。


「そうなのかぁ。知り合いだったのかお前ら」

「親父...どうなっているんだ...」

「お母さん...こんなの聞いてない」

「あらあら。そんな事を言われてもぉ」


何故か俺達は元カノ元カレの身分で...家族になった。

それも昨日別れたばっかなんだが。

そう思いながら俺は絶句する俺達を他所にラブラブな2人を見る。

俺は「...はぁ」と溜息を盛大に吐いた。


「住田洋子(すみたようこ)よ。宜しくね。翔也くん」

「あ、はい」

「因みに俺は昭雄だ。宜しく」

「あ...はい」


まさかの展開だった。

俺は額に手を添えながら立ち上がってからコップを取りに行く。

お茶が取り敢えず飲みたい。

そう思いながら居ると洋子さんが「ね。萌。貴方もお茶を取りに行って来たら?」とそそのかす。

萌は「いや。良いよ」と困惑している。

だろうな。


「という事で今日から家族になるぞ。アッハッハ」

「...親父。マジに何も聞いてない」

「だろうな!内緒だったから!」

「...親父...」


俺は盛大にまた溜息を吐く。

それからお茶を飲んでから俺は「...すまないけど勉強したいから」と親父に行ってから二階に上がろうとする。

すると腕を掴まれた。


「逃げるなよ?」

「いや。逃げてねぇよ。ただ...」


萌を見る。

そんな萌も気まずそうな顔をしている。

俺は盛大に溜息を吐いてから「コンビニにお菓子を買いに行くわ」と手を挙げた。

それから俺は踵を返してからそそくさと親父から逃げる様に逃げる。

だが。


「萌も行ってらっしゃい」

「い、いや。お母さん。知っているでしょ」

「分からないわ」

「...お母さん...」


それで何でか元カノが俺に付いて来る事になった。

それから俺は玄関を開けて靴紐を結ぶ。

そして俺は萌と一緒に歩き出す。

何で元カノとこんな事になったんだ。


「翔也」

「何だ」

「あのね。言っとくけど私に手を出さないでよ?」

「お前はアホか。そんなんに見えるか俺が」

「いや。男は獣っていう」

「あのな。俺は絶対にそういう性欲馬鹿とは違う」


何で元カレが元カノに手を出すんだ。

意味が分からん。

そう思いながら俺は近所のコンビニに行く。

すると自動ドアが開いてから「らっしゃい」と声がした。

寿司屋の大将か何か?


「あれぇ?翔也ぁ」

「式守」

「...あるぇ?」

「お前が何が言いたいか分かる。だけどそれは言うな」


式守宿(しきもりやど)。

沖縄出身の半分だけはいさーいな彼女。

日焼けしている感じの褐色肌の同級生の美少女。

俺は「...説明すると長くなるからまた今度な」と言いながら去ろうとした。

だが式守は逃がさなかった。


「待ちんさい。説明してもらうさー」

「...いや。もう本当に面倒なんだよ」

「何で?」

「...元カノが義妹になった」

「うん。意味がさっぱり分からないさー」

「だろうな」


「私が義妹!?」と驚く萌。

俺は「何だよ。お前義妹じゃん」と言う。

だが萌は「待って。それだったら翔也が義兄じゃん」と反発する。

俺は「そうだな」と反応する。


「いや。それは許せない」

「何でだよ。お前は義妹で良いじゃないか」

「だって私と貴方は同級生でしょ!」

「お前はあくまで遅生まれだけどな」

「それで決めるのおかしいでしょ。私だって何かを言う権利はある」


そうやってぎゃいぎゃい騒いでいると式守がニコニコしながら俺達を母の如く見ているのに気が付いた。

俺は「何だよ」と式守を見る。

式守は「...いや。別れたのにめっちゃんこ仲が良いねぇ、と思ってねぇ」とニコニコしながらカウンターに頬杖をつきながら俺を見てくる。


「いやいや」

「私は...仲良くないよ?式守さん」

「そんな馬鹿な~」


式守は「めちゃんこ仲が良さげな感じだけど?」と笑顔。

俺は眉を顰めて萌を見る。

萌も俺を見てくる。

その姿に俺達は「ふんだ!」と言ってからそっぽを向く。


これは...俺と萌の。

よく分からない生活を描いた物語だ。

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