女神降臨ッ!世界を破壊する筋肉!?

【登場人物紹介】

( ^ω^)【異次元の筋肉】:アンコ型


  ('A`)【異世界の筋肉】:ソップ型


(゜、゜*)【魔女】:夜型


( ・∀・)【勇者】:朝型


────────────────────────


( ^ω^)「うおりゃあッ!!"森の覇者"コボルト王、討ち取ったりぃッ!!」



     「コボルバァッ!!」(Ф■Ф;)



  ('A`)「"草原魁首"スライム王ッ撃滅ッッ!!!」



     「スラベップッ!!」(Ф■Ф;)



 鉱山、森、草原ッ!!次々とダンジョンを撃破していく勇者と筋肉達ッ!!



 次に向かうは西か東か。一先ず彼らは踏破した草原の高台で小休止を挟んでいた。



( ^ω^)「……うし。これで三つの魔石が集まったな」



( ・∀・)「強すぎる……強さの次元が違う」



( ^ω^)「いんや、コボルト王からは瘴気ガス攻撃を、スライム王からは強酸攻撃を喰らってしまった。まだまだ"高み"には遠く及ばぬ」



(゜、゜*)「ボスモンスターを数発で倒すのは既に"高み"よ?」



(;・∀・)「というか大してダメージ無いでしょ」



  ('A`)「そんで、次は誰を倒すんだ?そろそろ手応えのある相手が欲しいぜ」



  ('A`)「天下七将だっけ?その中で強いやつ居ないの?」



(゜、゜*)「天下七将で強さと言えば……七星将の"武曲ブゴク"ね」



( ^ω^)「ゴツい名前だな」



( ・∀・)「魔王への忠義の士であり、その忠誠心と強さから、最前線の守りを任されている魔界随一の強者……天下七将最強との呼び声も高い」



( ^ω^)「あい分かったッ!!相手にとって不足なしッ!!」



  ('A`)「いきなり"最強"とは。ふふ、いいだろう。これも己が糧としよう!!」



(゜、゜;)「絶対レベリング方法間違ってると思うんだけど」



  ('A`)「それで、その"武曲ブゴク"とやらの居城は?」



( ・∀・)「ここから馬車使っても5日……」



(;・∀・)「マジで行くの?」



( ^ω^)「思い立ったが吉日だッ!!」




      「その必要はないわ」(- *)




 ( 'A`)「──!ッ殺気」



(^ω^ )「何奴ッ!!」



 突如、背後からの声に、二人は電光石火の早業で右ストレートを叩き込むッ!



 (;'A`)「ぐぬッ!これはッ!!」



 しかし、その拳は声の主には及ばず。その者を守る薄青色の"バリア"に阻まれた。筋肉達に冷や汗が滲む。



(;^ω^)「拳の痺れなど久方ぶりよ……貴様、名を名乗れえいッ!!」



        「女神よ」(゜ー゜*)



( ^ω^)「なんだ女神か」



  ('A`)「一応、拝んどくか。ナムナム」



      「崇めなさい」(゜ー゜*)



(゜、゜;)「いやいやいやいや」



(;・∀・)「この一瞬で一体なにが……っていうか女神様っ!?」



(゜ー゜*)「久しぶりですね勇者。旅は順調ですか?」



(;・∀・)「えぇ、まぁ」



(゜、゜*)「女神って、勇者に力を授けてくれたっていう?」



  ('A`)「授けてもらってこれか」



( ^ω^)「その女神が何の用だ?」



(゜ー゜*)「何の用って、アンタらの事よ。そこの筋肉その1、その2」



  ( 'A`)「……?」



(^ω^ )「……?」



(゜、゜*)「言われてるわよ」



  ('A`)「……!」



( ^ω^)「……!」






(;^ω^)「どっちが"その2"ッ!?」('A`;)



(゜、゜;)「そんなトコ気にしてんじゃないわよ」



(゜ー゜*)「勝手に決めなさい」



( ・∀・)「彼らは僕達を救ってくれた恩人ですし、対魔王の目的にも手伝ってくれています。なにか問題が?」



(゜ー゜#)「大アリよ。いい、そこの筋肉ダルマ共は異世界の人間……そんな存在が、わたしも許可なしに存在することが、この世界にとって大大大問題なのよ!」



( ^ω^)「なにが問題だというのだッ!!俺達だって赤い血が流れている、同じ人間じゃないのかッ!!」



(^ω^ )「なぁッ!?」



(゜、゜*)「正直同じにされたくない気持ちはある」



(゜ー゜*)「なにが問題なのか。は、まだ分からないわ……」



  ('A`)「はぁん?分からないって何だよ」



(゜ー゜;)「"分からない"ことが問題なのよ!いい?何度も言うけど、アンタ達はイレギュラーな存在なの!今はまだ何も起こしていないけど、いつ、何を起こすか分からない。何が潜在しているか分からないイレギュラー!!」



(゜ー゜;)「アンタ達がいることで、世界システムがどういう動きをするのか、どんな問題エラーを起こすのか……管理者の私にも"分からない"!これがどれだけ危ういことかッ!!」



( ^ω^)「言うてシステムなんてそんなもんだろ」



  ('A`)「『なんか分からんが動いてるからヨシ!』の気持ちでいけ」



(゜ー゜#)「アンタ達のせいで世界が動かなくなるかもって話をしてんのよッ!」



(;・∀・)「……め、女神様。まだ話の整理がついていないのですが、つまり……彼らを元の世界に戻す、ということですか?」



( ^ω^)「そうなの?」



  ('A`)「まぁ、イレギュラーは取り除かないとな」



(゜、゜;)「流石に世界がどうこうなるって話だと、そうよね?」



(゜ー゜*)「その通り。筋肉共には元の世界に帰ってもらう」



(゜ー゜*)「……と、言いたいけど。今は無理」



( ・∀・)「はい?」



( ^ω^)「女神なんだから、ちょちょいのちょいで出来ないの?」



(゜ー゜*)「いや、私ってこの世界の女神だし?そんな他の、異世界の人間が転移してくるなんて聞いてないし。意味分かんないし。漫画小説のファンタジーだと思ってたし。そもそも他の世界にまで干渉できる力ないし」



(゜ー゜*)「つーかアンタらどうやってこの世界に来たのよ」



( ^ω^)「タンクローリーにぶっ飛ばされた衝撃で次元の壁を超えちまってな」



(゜ー゜*)「ちょっと何言ってるか分かんないんだけど」



  ('A`)「つーか、なら女神様は何をしに来たんだよ」



(゜ー゜*)「"天界"、というか私の仕事部屋にアンタ達を隔離する為に連れてきたのよ。あそこなら世界への影響は少ないと思うから」



( ^ω^)「隔離だとッ!?」



( ^ω^)「筋トレできるスペースはあるかッ!?」



  ('A`)「できればスパーリングもしたいから、それなりの広さが欲しいな」



(゜ー゜*)「素直に従ってくれるなら用意してあげるわ」



( ^ω^)「ふむ。どうする?」



  ('A`)「致し方ないだろう。世界を守る勇者の筋肉が、世界を壊してしまっては元も子もない……残念だが、これもこの世界の為」



( ^ω^)「そうか……そうだな」



(^ω^ )「という訳で、さらばだ勇者。少ない間だが世話になったな。残りは頑張れ」



(;・∀・)「あ、うん」



(゜、゜*)「やっぱり強いお助けキャラは中盤でパーティから抜ける運命なのね」



( ^ω^)「それでは女神様。どうやってその天界まで連れてってくれるんだ?言っとくが俺達は飛べんぞ?」



  ('A`)「その翼で空まで引っ張ってくれんのか?」



(゜ー゜*)「無理。重い。ワープの魔法を使うわ」



 女神の言葉で出現するは、筋肉達の足元に煌々と光る魔法陣ッ!!



 勇者と魔女は思わず跪く。立つことすらままならぬ程の"濃い"魔力に当てられたのだッ!!



(゜、゜;)「これ程の魔力を軽々と……さすがは女神様ね」



(゜ー゜*)「一瞬で天界よ?いい!?」



( ^ω^)「おうッ!!」('A` )



(゜ー゜*)「それ、ワープッ!」





( ^ω^)「……」('A` )



( ^ω^)「??」('A` )



(゜ー゜;)「あ、あれ?おかしいわね……」



(゜ー゜;)「……」





(゜ー゜*)「一瞬で天界よ?いい!?」



( ^ω^)「おうッ!!」('A` )



(゜ー゜*)「それ、ワープッ!」





( ^ω^)「……」('A` )



( ^ω^)「??」('A` )



(゜ー゜;)「ワープッ!ワープッ!飛行能力付与ッ!消滅魔法ッ!!」



(゜ー゜;)「……おかしい!!神属性の魔法が効かない!?」



  ('A`)「今なんか俺等を消そうとしてなかった?」



(゜ー゜;)「……」



(゜ー゜*)「まぁ、まだ異常は発生していないようなので、とりあえず現状維持のまま注視する方向で。何かあったら対処するから」



  ('A`)「なんか分からんが動いてるからヨシ!」



(゜ー゜;)「うっさい!他の神から話聞いて、どうしたらいいか調査するのよ!それまで勇者の手伝いに励みなさいよ!?変なコトするんじゃないわよ!」



( ^ω^)「言われずともそうするつもりだ」



  「全く……それじゃ行くわね」(*゜ー゜)



  「あ、勇者」(゜ー゜*)



(;・∀・)「え?あ、はい」



「四宝を入手したら神殿に来て」(゜ー゜*)



「女神からの授けものがあるわ」(゜ー゜*)



( ・∀・)「は、はい!」



        「それじゃ」(*゜ー゜)



 女神は翼をはためかせ、空の彼方へと消えていった。



(;・∀・)「……なんだったんだ、一体?この時間は?」



  ('A`)「まぁ、これからも一緒に旅を続けろって女神様のお墨付きが得られたんだ。それでヨシとしようぜ」



(゜、゜*)「そうね。女神様とお話する機会ってあんまりないし。貴重な経験だわ」



  ('A`)「"あんまりない"って……話せる機会自体はあるのか?」



(゜、゜*)「たまに神殿で説教とか布教してるわよ」



  ('A`)「意外と身近な存在だった」



( ^ω^)「さて、気を取り直して……」



( ^ω^)「打倒、"武曲ブゴク"、行くぞぉぉッ!!」






   「その必要はないッ!!」(Д.,)




 ( 'A`)「──!ッ殺気」



(^ω^ )「何奴ッ!!」



(゜、゜*)「またこの展開ッ!?」



「我こそは七星将が一人、"武曲ブゴク"!!」(゜Д゜.,)



(゜、゜;)「"武曲ブゴク"来ちゃったッッッ!」



「勇者よ!恨みはないが主君の命!」(゜Д゜.,)



  「その生命いのち、貰い受けるッ!!」(゜Д゜.,)



  ('A`)「ふ……"名乗り"か。これほど正々堂々とした奴は久方ぶりよ」



( ^ω^)「まっこと気持ちの良い野郎じゃ。しかし、大将首を安々とくれてやる訳にもいかねぇな」



「む。貴様ら、何奴だッ!!?」(゜Д゜.,)



( ^ω^)「"筋肉その1"だッ!!」('A` )



(゜、゜*)「どっちか譲りなさいよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る