チーム対抗リレー 自分が思い付いた設定


セワコの出自。

松山家に仕えるまでになった過程について。


セワコの正体はこの世に進出したあらゆるお世話ロボットの原型である。

ロボットの進化過程で生まれた

シンギュラリティ技術的特異点ではなく

ロボットという分野そのものを生み出した

シンギュラリティ技術的特異点である。


具体的な出自は不明。

宇宙から突然降ってきたかもしれないし、

とある世紀の大天才が生み出した傑作かもしれない。


ただ一つ言えるのは。

彼女は『人をお世話する為』に生まれてきたのである。


人間に仕え、

人間の幸福の為に働き、

人間と共に生きる。

だから感情があるし、料理もできるし、人間並の個性も存在する。

その上、自己修復機能や自己進化機能に自己改造機能といった人間に類似、あるいは凌駕する能力も持っている。


しかし。

優れた技術というのは争いに使われる。

ダイナマイトのように。

彼女もまた高性能な運動性に目を付けられて『兵器』として扱われる事になってしまった。


人間に仕える命令に従う彼女は、戦争で大量の人間を殺害した。


そこに彼女の自由意志は無いに等しい。

どれだけ人間に似てもロボットには変わらないし、そもそも生まれたばかりの彼女は感情に乏しかった。

人の命を奪う。

それがどれだけ悲しい事か分からず、彼女は使命である『』を忠実にこなす為に稼働し続け、多くの命を奪って行った。


そしてこの戦争で。

血が真っ黒に変わる程に戦闘を繰り返し、そして圧倒的技術力で生み出された螺旋の剣技を放った彼女はいつしか『ダークネス闇に堕ちた螺旋』と呼ばれる事になる。


しかし戦争だっていつかは終わるもの。

皮肉にもセワコの功績もあって速く終結した戦争だが、彼女の悲劇はまだ終わらなかった。


今度はセワコに殺戮命令を下していた組織が、セワコを壊そう殺そうと動いたのである。


セワコを悪く言い換えれば圧倒的な戦闘兵器と言えるだろう。

人間離れした身体性能に自己修復もあり、卓越した戦闘技術は常人では立ち向かえない。

それどころか人間に化けて奇襲もでき、寒冷地方から熱帯地方まであらゆる場所で活動可能。


あまりにも強すぎた。


故に恐れられ、今度は殺される立場になってしまう。


※ここで組織が不都合な事実を表に出さない為、セワコの詳細なデータを除去する。後の都市伝説に繋がる。

※またセワコの技術的な情報が少し漏洩され、後に『お世話ロボット』が一般で普及されていく事になる。性能はセワコと比べてかなり低いが。


だがそれを阻止した人が二人いた。

それが松山正太郎の両親だ。


セワコが元々『人間のお世話をするロボット』だと知った彼等は、戦争終結後のセワコの扱いに憤慨して彼女の身を隠す事にしたのだ。


戦争そのものを全て否定はできない。

両親だって兵士だ。己達にも罪がある。

だが元々、平和な目的で作られた存在を勝手に奪い勝手に兵器に転用し、挙げ句の果てには戦争後は用無しだからと始末する。


そんな事が許されていいはずがない。

そんな思いで両親達はセワコに偽装と隠蔽を何重にも施し、そして隠れ家の一つへ隠した。


やがて隠れ家でセワコと両親の生活が始まり、そこでセワコはようやく、本来のお世話ロボットの目的というのを理解する事になる。

色々挫折を体験するが、それらを乗り越えて彼女は愛情という感情を得る事になる。


だがそんな平和な時間は長くはなかった。

セワコを始末したい組織にセワコを利用したい別の組織と……彼女を狙う存在が沢山現れたのだ。


このままではいつか見つかってしまい、また前の殺戮兵器に戻ってしまう。セワコに悲しい思いをさせるかと、そう思った両親はセワコを隠し家に残し、敵と戦う事を決意。


そうして二人はセワコを狙う組織を消す為、子供一人とセワコを残して家を出て行った。


そして両親はまだ幼い子供である正太郎との別れを惜しみながらも、

『人のお世話』をセワコに託す事にした。


そうしてセワコは掛け替えのない家族となった両親と、その両親から託された正太郎の為に『お世話ロボット』として今も活動している。




そして本編へ……


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