空白の旅路

サンレン

暗く長い路地の中で

 完璧な人間なんていない。

 誰も彼も欠落している。

 だから──君も見ないふりをしちゃえば良いのにね?




 世界の終わりを見た、と誰かが言った時、人はそれを信じるだろうか。

 例えば、アンゴルモアの恐怖の大王。16世紀にノストラダムスの予言した終末は、信じるか信じないかは一度脇に置くとしても、其れから既に20年は経過した今現在を生きる僕が知っているくらいには有名な話だ。500年も前の誰とも知らない予言を、少なからず誰かが信じていたという証拠でもある。

 或いは、聖書に描かれた終末たる黙示録。嘗てから今に至るまで、信仰に篤き人々は、降り注ぐ終末の後天国に行けるように願っていた。

 そんな風に──どんな風に?ともかく世界の終わりとは、往々にして語られ、一度たりとも訪れる事の無かったものだ。世界は今も続いている。誰かの見ている夢の中だったなんて最悪なオチでない限りは、終末は未だ振りかざされてはいなかった。

 そういえば、何故こんな話を急に始めたのかを言っていなかった気がする。隠すまでもないし、当然の帰結と言えば帰結なのだが。

 何を隠そう僕はあの日、を見たのだ。


 世界の終わりって奴には、幾つかのパターンがあると思う。例えば隕石が降ってきて惑星ごと吹っ飛ぶとか、文明が何かしらの原因で崩れて、人間が悉くいなくなるとか。もしくは魔王とか巨大な怪物とかが降ってきて、全部をぐちゃぐちゃにしてしまうとか。

 僕の見た世界の終わりは、その中で言えば最後に近い。東京の真上にとんでもない怪物が居て、其れが何もかもを破壊する。形のなく揺らいだ星雲のような、その外形を切り取ってみるのであれば、純然とした混沌その物にも似た怪物。破滅的な輝きが、街も、国も、日本も、大陸も、最後には星そのものさえ砕いて、何もなくなってしまう。

 でも、途中で暗闇が訪れる。全てを塗りつぶした黒はやがて星々の光を包む夜空に代わって、何事も無かったかのように、世界は元の形を取り戻すのだ。


 世界の終わりを見たと言っても、実際に終わった訳じゃない。当然だ、僕だって誰だって、今をみんな生きている。でも其れとは別に、明確な記憶として刻まれているというのも、また確かなのだ。

 何もかもが不明瞭で、不透明だったとしても。夢にしては鮮明すぎるその記憶を疑いたくはなかった。

 だって、こんなにも自分は空っぽなのに、生きてきたこれまでさえ疑ってしまったら、僕には一体何が残るというのだろう──?




「今日はここまでだ。各自予習復習を忘れないように。それから課題の提出は来週だから、それも忘れるなよ」


 暖かい陽の差し込む午後。授業の終わりを告げる終鈴が鳴り、眠気を誘う現代文の音は、教室の扉の開閉音と共に過ぎ去っていく。

 皆が伸びをしたり雑談に興じ始める中で、我儖堂空は一人窓の外を見ていた。机の上に広げられたノートには、其れっぽく纏められた板書がある。これでも勉強はそれなりに出来る方だった。知識を詰め込むという行いは、空っぽと相性がいいらしい。

 だけど、勉強に興味があるわけでもなかった。教科書もノートも、筆箱から取り出された筆記用具も片付けようとはしないで、空は校舎の2階から東京の街を見るのに忙しかった。


 今年の春になって中学を卒業すると同時に四ツ蛇よつばみ高校に入学し、東京に引っ越してくるまで、空は東京の街並みと言うのをほとんど見たことが無かった。あくまで自分の目で、と言う前置きは付いてしまうが。

 東京と言う街にあった二十三の区がのは、ニュースを全く見ていない空の記憶にも新しい。どうしてそうなったのかまでは把握していないが、兎も角東京と言う街の有様が大きく変わってしまったのは知っていた。

 特に都心の区画が激しく統合・消滅を繰り返したのだとか。空が引っ越してきた四ツ蛇町については、特にその様な事は無いらしいのだが。都心の変わり様を実際に見に行くほど、東京と言う街そのものに興味はなかったので、新しい区の名前すらも曖昧だ。

 ならば何故、永遠と窓の外から東京の景色を眺めているのか。決まっている。それが記憶の中に在る世界の終わりの光景と同じであるかどうかを、確かめるためだ。

 その為だけに態々東京まで来たと言っても過言ではないのだ。いや、親元を離れてどこか違うところで過ごしたいという願い自体は、うっすらと子供のころから抱いていたのだが。


 とは言っても、空が学生の身分であることに変わりはない。親戚に無理を言って一人暮らしまでさせて貰っているのだ、大学位までは卒業し、どうにかまともな人生を歩んでいかないと、アパートも高校の入学費用も出してくれた親戚に申し訳が立たない。

 授業が終わってからも数分ほど窓の外を眺めていたが、諦めたように溜息を吐いて机の上に広げていた教材を纏めて片付ける。空の青さが少しずつ欠け始めていることからも分かるように、今日の授業は先ほどの現代文で終わりだ。後は長くもないHRが挟まって直ぐに下校となった。


 放課後の予定は特にないが、図書館かスーパーくらいにしか行かないのも味気が無い。偶には人の多い街の方へ行ってみるのも一つだと考えて、珍しく出かけてみることにする。一人でいる事が殆どだと、家にいたほうが何かと楽なのだ。

 東京に引っ越してきて早一か月ほど。今の生活にも慣れては来たが、学校の内外を問わず人と話すような機会が殆どない。元々人づきあいが得意ではないのもあるが、そういった人間にとって県外の誰も顔見知りのいない学校と言うのは、空にとって中々友人作りのハードルが高かった。

 強いて言えば図書室で知り合った同級生が居るが、名前も聞いたことがない。結果として孤立しているが、其れを嘆くような性質でもない。空は別に、一人でいることが嫌いではなかった。




 四ツ蛇高校は四ツ蛇町の中で言えば外れにある高校だ。町境という表現が正しいかは分からないが、兎も角端の方にある少しばかりの坂を登った丘の上にある。空が一人暮らしの下宿先に選んだアパートは当然その高校の近くなので、自然と駅や商店街のある四ツ蛇町の中での中心街の方に足を運ぶことは多くなかった。

 スーパーや図書館、古本屋など空が立ち寄る店や施設はおおよそ高校の近くにもあって、空はそちらを利用することの方が圧倒的に多い。今日だってほんの気まぐれに足を向けただけで、本来であればすぐに家に帰る所なのだ。

 なのでまぁ、こうなったのもある意味当然と言えば当然だったのだが。


「……そういえば、あんまり来たこと無いから、全然道に迷えるんだよな」


 控えめに言って迷った。いや、当然現代人の嗜みとしてスマートフォンの一つ位は持っているのだが、なまじ使う機会が殆どないせいで日々の充電を怠っていたのだ。稲妻マークを無慈悲に画面に表示するだけで、現在地どころか時間も教えてはくれない。仕方が無いのでうっすい記憶を頼りに歩いていたのだが、これが迷子に拍車をかけていた。

 四ツ蛇町の中心になっているのは四ツ蛇駅とその付近にある大きくはないが人気のある複合商業施設や、それに負けない人通りのある昔ながらの商店街。駅を境に東と西で、その様相ががらりと変わる。

 高層ビルの立ち並ぶ都心という訳でこそないが、此処も東京の一角だ。交通量の多い大通りから一つ道を逸れれば、立ち並ぶ建造物の隙間を縫った何処とも知れない路地の中を彷徨って歩くことになる。

 見知らぬわけではないが、歩き慣れても居ない町でそうなれば、たちまちそこは迷宮のような物へと変わる。空のようなまだ町を歩き慣れていない者が迷い込めば、アリアドネの糸携帯電話が無ければ、抜け出すことは難しいだろう。


 情報化が進んだ現代で、まさか大都会の中でも森の中でもなく迷子になる誰かが居るなどと、誰も想像はしてくれまい。親切に路地裏の壁に地図が張ってあるなんてことは無くて、結局空は来た道をどうにか帰ろうとビルの隙間を騒がしさ頼りに歩いていく。

 四ツ蛇駅さえ見えれば、徒歩でもバスでも帰ることが出来るはずだという希望を抱いてはいる物の、雲を今にも超えそうな高さではないにせよ5階か6階建ての建造物の続く路地の中からでは、影の落ちるばかりで外の風景を見渡せもしない。

 オマケにさっきから似たような建造物の壁に、似たような配置の室外機。近しい景色を見続けているせいで、脳が混乱してきているのかもしれない。

 それに何方に進んでも大通りからは離れているような感覚がある。と言うかここまで人の気配もしない物なのか?野良猫の一匹とすらすれ違ってはいない。


 四ツ蛇町についてあまり詳しくはないが、駅の改装や複合商業施設の建設による急激な発展に伴って、ここ10年で駅の周囲を中心として発展してきたらしい。逆に言えばこれらのビル群は元々空いていた土地に我先にと建てられたものであって、もその内側に迷い込むことを想定はしていない。


「なんてことだ、迷子どころか現代のクレタ島に迷い込んでしまったのか……?」


 そんな体験は東京駅の構内だけで十分だったのだが、よく考えると此処も同じ東京だ。恐るべし東京、自然の迷宮がよもや二つも有ろうとは。

 冗談はさておき、空は携帯電話を持つまでは腕時計で時間を確認する人間だったので、携帯の電源が切れかけているこの現状においても、時間を正確に把握することは出来ていた。左腕に付けた安物の腕時計は、もうじき午後六時を回ることを指し示す。

 一人暮らしなので門限などは当然の如くないが、やらなければならないことは幾らでもある。家事に勉強に、一人暮らしと言うのは中々に大変なのだ。

 というか、そもそも学校を出てから向こうどころか、昼食を購買で買ってから何も食べていない。なんてことだ、こんな所でよりにもよって道に迷い、あまつさえ餓死で死んでしまうとは情けない──



「……うん?このグラフィティ、さっきも見た気がするぞ」


 往く当てもなく、と言うよりは行く先が分からないまま歩き続けるほど一時間ほど。空はようやくその違和感に気が付いた。

 切っ掛けは些細な物で、壁に掛かれているグラフィティ、と言うには文字が何だか寂れているしもっと言えば円形の門を思わせる図形だった。

 裏路地に迷い込んですぐの頃に見た覚えがある物だ。東京と言えども裏路地であれば治安はこんなものか、と他人事のように思っていたのだが。


「記憶力に自信がある訳じゃないけど、流石にこれは……」


 似たようなものが別の場所に書かれていたという訳ではないはずだ。汚れ方といい、図形のかすれ方といい、1時間ばかし前に見た物と、ほとんど同じだ。

 そうなると、この迷路の中から出られなかった理由も見えてくる。壁に描かれた消えかけのグラフィティが同じものであることを確認できたのなら、途端にそのビルの間を抜けていく路地裏に既視感が生じる。

 この道を通ったことがある。それも一度じゃない、何度もだ。永遠と知らない裏路地の中を彷徨い続けていると思っていたが、同じ場所を回り続けていたとでもいうのか。

 だとすればどれだけ歩いても裏路地の中を進み続けていたのにも納得できる。自分の中に隠された、驚くべき方向音痴と言う才能が開花したわけでもなさそうだ。


「……いや、待てよ……そもそもんだ?」


 一つ迷子から前進したなと喜び勇みそうになったが、よく考えなくても可笑しい。と言うかあり得ない。何をどうすれば同じ場所を回り続けていたなんて結論になって、何をどうすれば、それが現実的に有り得る事象になるというのだ。

 世界の滅びよりは現実的だが、そんなものと比べてしまえば大抵の事は笑って済ませられる。そもそも実際に体感している事とただ記憶に刻まれている物で言えば、意味も尺度も変わってくる。


「……どうする、どうすればいい。何が起こってるんだ……?」


 質の悪い悪夢を見せられている気分だ。裏路地に入ったらその内側で裏路地がループし続けるなんて、B級ホラーですら取り扱わないだろう。空席御礼、赤字なんてものじゃない。

 このグラフィティが目に付いたということは、これが何かしらのカギを握っていそうなものなのだが。よく見るとオカルト的な何かだったりするのだろうか。知識や教養としてではなく、物語としての面白さにひかれて神話を齧った事こそあるが、オカルトに精通しているほど深くはないので、そうだったとしても理解は出来なさそうだが。

 街中で遭難した時の対処法なんて、インターネットにも書いていないだろう。そもそもこれを遭難と呼んでいいのかすら怪しかった。ともあれ、あれだけ歩き続けていた足はぴたりとその動きを止めて、奇しくも遭難時の鉄則に従う事になってしまっているのだが。

 どれだけ考えても立ち込めた暗雲も迷いも晴れることはなく、時間の経過を示した時計の針だけが、その歩みを進めていた。



 変化が起きたのは路地裏のループに気が付いた後、結局やれることもなく、再び路地裏の中を歩き回り始めた時だ。グラフィティか文様のような何か以外にも、ヘンな物がこの路地裏の中に在るのではないかと思い、意識しつつ歩き始めたのだが。


「よく見ると全体的に何かヘンか……?」


 壁の継ぎ目が不自然、室外機が二つ重なっている、窓がしばらく続く場所が在る。全く気にしていなかった、或いはそれ以外の事で思考が埋め尽くされていた故か、冷静になってみると九龍城でもありえない違法建築っぷりが目に見えて分かる。

 だが、実際にそうなっているわけではないはずだ。ここ10年程度で建てられた建造物であるのならば尚更に。となればこの不出来なパッチワークの様に、一つの光景をつぎはぎして作り上げられた裏路地は、例えば異界とでも称するべき場所であると考えられる。

 問題は何故そんなところに入り込んでしまったのかが分からない事と、肝心の脱出方法には皆目見当もつかない所だが。


 一通り異常らしきものを確認した後、真っ直ぐに道を歩き続けることを意識して路地裏を抜けてきたが、ある程度の距離を歩いたところであのかすれたグラフィティの場所まで戻ってきた。

 やはりこの空間は無限に続いている。原理は全く分からないし違和感が多すぎるが、其れでもその事実だけは間違いないのだという事が確認できた。


「成程、次は後ろに戻って……っ!?」

「ほぉう、一般人がこんな所に迷い込むとはな?まだまだ脇が甘いと見える」


 ならば次は逆方向に歩いてみるか、と方針を固めた瞬間に、その場の空気が凍り付く。いや、寒さを感じるわけではない。これは──死の、気配だ。

 脳が直感してしまう。影に落ちた世界がさらにその下へと向かっているような、奇妙な違和感。ただでさえ現実から乖離している空間の中で、より一層現実離れした雰囲気が路地の中を埋め尽くして。されど負の数同士が掛け合わさる事で正になるように、現実から相反した二つは、一つの結論になって最後の現実へと辿り着く。

“ああ、自分はここで死ぬのだろう”なんて、虫唾が走るような感想が。自分の置かれた状況を冷静に分析した。


「中々な、これでも隠しているつもりなのだが」


 背後から声が響く。裏路地を踏みつける足音が近づく。恐怖よりも強い死の気配と、貴族じみた高貴さを感じさせる声色。振り返る事すら出来ないが、それに見合う容貌であることは今の空にも容易に想像が出来た。

 1秒が限りなく長く引き伸ばされているような感覚がある。響く足音の音が次に続くのがやけに遅い。或いは走馬灯のように、近づく死に対して映し出されるべき光景が、脳裏に浮かび始めていた。


 あぁ、だけど。死を眼前にして走る今までに映し出される光景すら、あんまりにも空っぽだ。何もない、何もしていない、何も出来なかった。──死んでいるのと、同じ。

 思い返す物すらない。文章にすれば100文字かそこら、映像で見ても1分で潰える。本物の死を目の前にして、ようやく思い知る。これまでの自分が、死んでいないだけで、生きてもいなかったことを。


「……ハハ」


 死の恐怖を、単純な失望が追い越していく。肩を落として、諦めたような笑顔が浮かぶ。なんてことはない、其れはいつも通りの自分だった。受け入れて、諦めて、意思を持たない空白。つまりそれこそが、僕と言う人間の正体なのだ、と空は実感する。

 空の頭の中を、敷き詰めるような諦観だけが埋めていく。どうだっていい、何だっていい、此処で終わるのなら。終われるのならそれでいい。諦めて逃げて塞いで閉じこもって目を閉じて踵を返して下を向いていればいい。誰が何を言うまでもなく、僕の終わりはすぐそこまで近づいているのだから。


「……下らん。喰らうにしてもマズそうだ、贄にすらならんとはな。いや、だが──」


 項垂れるように視線を落として、多分きっと殺されるのだろうという予感のままに、抵抗の一つすら為すことはない。そんなものは無意味で、結末ではなく行いに意味があるのだとしても、自分の行いには意味なんてないのだと、空は体の力を抜く。

 狭まった視界の端を、血色の悪い肌が通った。イメージとして思い浮かべる、中世の貴族みたいな黒いローブが動きに合わせて波打って、高級そうなブーツの鳴らす音はより鮮明だ。

 少しの間を置いて、正面に立ったその存在が上からするり伸ばした手が、音もなく空の首を掴んだ。見かけは人の手だが、血が通っていない死人のように青白い。なんて、首を絞められながら全く他人ごとに。

 次第に、空の体が地面から離れる。首を掴んだ右腕が、人一人の体重全てを持ち上げているのだという異常に思い至るまえに、無理やりに合わせられた視線が、空を持ち上げている存在を否が応でも認識させた。


「面白い性質ではある。貴様、?」

「しるか……そんな……の」

「そうだろうな。だが、貴様は幸運だ、何も知らずに死ねるのだから」


 此方を見下す存在の顔立ちは、思い至る物の中で強いて例を上げるのであれば、さながら吸血鬼のようだった。ブロンドにしては色の薄く、されど綺麗な髪は肩の近くまで延び、月の光にも似た金色の瞳が静かにたたずんでいる。

 無表情で無感情な貌がこちらを見ている。出来ることは何もない、ただその時を待つだけだ。

 首を絞めている手に入れられた力が増していく。長く伸びた爪が皮膚に食い込んで、貫いた後で血が滲んだ。


 それでも尚、空には恐怖も、痛みもなかった。あるのはただ、認めてしまった事実への失望だけ。空っぽなんだと自分自身を、本当の意味で認めてしまえば。生きている理由すら見失える。

 なんだ、案外こんなものかなんて安心できた位だ。自分一人が死んだ程度で、どうにかなる様な生き方はしていないのだから。


 そして、其れが最後の思考だった。薄らと開かれていた瞼が完全に閉じて、世界も、音も、匂いも。何も感じ取れなくなったまま、全ては暗闇に投げ出された。

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