第26話

定時に仕事を終えてから友人とよく行く居酒屋で待ち合わせて一緒に入った。花の金曜日とだけあって空いてるか少し不安だったけどちょうどよく空いていたようで。



席に着き適当に摘まめるものを頼んでから乾杯とグラスを合わせる。わたしはあまりお酒に強くはないのでアルコール度数の低いカクテルだけど友人は結構強いのでガッツリビールだ。おいしいと思えないのはわたしが子ども舌だからなのか。



いろいろ種類を変えながら今はカシスオレンジをちびちび飲んでいた。友人はすでに5杯ぐらい飲んでるけど…大丈夫なんだろうか。




「そういえば、あんた篠津さんとどうなの?」




突然ぶっこまれた爆弾に食べていたから揚げが普段通らなければいけないところを過ぎて別のところに侵入。それに伴う生理的な反応によって云々。端的に言えば思いっ切りむせた。



げほげほとむせながら水分を取ってなんとか落ち着くけどその苦しさにわたしの目には涙が浮かんでいた。恨んでもいいだろうか。というかなぜ今その質問?



睨むように友人を見るが悪びれることもなくけろりとした表情で肩をすくめる。




「職場でって意味よ。何か篠津さんからされたとか話したとかないわけ?」



「はい?別にないけど…」

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