第2話
あれは中学2年生の時のバレンタインデーの日の放課後だった。
「今年の戦績はいかほどだったでござるか?」
「ぼ、僕は1つも貰えなかったよ……」
「俺もだ。義理すら無かったよ」
「それがしも同じですな。非モテ同盟結成直後のバレンタインとしては、まあ順当な結果でござろう」
ござる口調の男は
一人称僕の使い手は
そして俺、矢上平蔵は二人に比べて特徴のない、可もなく不可もない凡人。女子からの評価はいい人止まりな男である。要するに【どうでも】いい人ってことだが(涙)
「まあ女子からすれば、義理って言っても少なからずお金のかかることだからな。貰えなかったからって恨みごと言うのは間違ってるだろ」
「う、うん、そうだよね!」
「さすがは平蔵殿。負け惜しみも様になってるでござるなw」
「うるせーよ……つーかお前、今語尾に草生やしたな?」
まあこんな感じでバカ話を交わしていた残念トリオに、一人の女子生徒が話しかけてきた。
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