✈️ 駅ピアノ🎹

 Hallo! Today I wanna shortly talk about station piano YAMAHA uplight at St. Pancras.


 ということで今日は短め。仕事場に行くのに必ずSt. Pancras駅を通ります。St. Pancrasおよびお隣のユーストンEuston駅には駅ピアノがあります(King's Cross, St. Pancras, Eustonは徒歩圏内五分くらいで横並びです)。

 Eustonはごみごみしていて、ちょっと怖い感じがあるので、駅にあるスーパー以外は馴染みなく……一方、St. Pancrasの駅ピアノはちょくちょく弾いていきます。

 と言っても暗譜で弾けるレパートリー、少ないのですけれどね。


 今まで、ここで駅ピアノをしていて楽しい嬉しい出会いがいくつかありました。

 一度は後ろで静かに自分が弾く番を待っていた方がささやかな拍手を送ってくれたり。

 一度はアーティストさんが駅ピアノをモチーフにプロジェクトを作っていて、彼が弾かれた曲からヴィジュアル・アートを作るのだというお話を聞いたり。

 特に嬉しかったのは、以前のエッセイでも書いたもので、駅ピアノしていて弾き終わったら、通りすがりのご家族のお父さん(?)が「Happy Birthday弾ける?」と訊ねてきて、下手ながらに弾いてご家族のお誕生日お祝いをしたり。


 今日は仕事を早めに切り上げられたため、またも駅ピアノ。

 弾いている最中、とある男性がピアノの周りをうろうろ行ったり来たりしていました。St. Pancrasの駅ピアノは、国際線の出口の前にあります(私はよくパリから陸路でロンドンに来るので、St. Pancrasに着くとパス・コントロールを通ってこの国際線用特別ゲートから出てくる)。

 なので、どなたか到着の方を待っているのかなぁ、と思ったのです。どうも次に演奏しようと待っている雰囲気ではなくて。

 でもこの男性、ものすごく怖いしかめっ面していてあらぬところを睨みつけながらうろうろしていて、どうも落ち着かなげな感じで……人を待っているのとも違う顔だよなぁと不安に。

 ここは日本ではありません。テロもあり得ます。暴力沙汰がいつ起こるかもわかりませんし、スリだっています(日本にもいるだろうけれど)。従って、やや怖いな、と弾きながら思い始めました。貴重品のショルダーバッグは肩にかけたまま弾いているけれど、思い切り掴まれる可能性もなきにしもあらず。

 これは早々に立ち去ろう、と曲半ばで止めて、ピアノを離れました。


 

 駅ナカのお店を少し見る予定だったため、彼の脇を通り過ぎてお店の方に行こうとしたところでしたか……

「Excuse Me?」

 呼び止められました。その男性に。

 ただ、なぜだか怖くなかったのですよね。ごく普通に道を訊くような声音で呼び止められましたし、周りにたくさん人もいたので。でもちょっと驚いて彼と相対したところ……次の言葉。

「その曲は何ですか? いま弾いていたやつ」

 関係代名詞なのでこの語順。驚きで前半は何聞かれたのか咄嗟に頭が働かずでした。

「はい? ドビュッシーの《ダンス》です」

「ん? 何?」

「ドビュッシーの」

「ああ! そうか、そうだと思ったんだ」

 破顔した男性はすごく優しそうなお爺さんの顔でした。


 こういう出会いがあるから、駅ピアノって楽しいですね。

 そんなお話。

 ロンドン滞在も残り時間極少。寂しい。

 

 

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