第25話

世界ランキング戦・準々決勝敗退。


俺は”オリヴィア・ナイト(世界ランキング3位)”に敗北し、ベスト8で大会を終えた。


「……クソッ!!」


拳を握りしめる。


未来創造を使っても、オリヴィアの天空の加護には勝てなかった。


「未来を創るだけじゃ、足りねぇ……。」


俺は剣を握りしめながら、前を向いた。


「次は、俺が“未来を変える”力を手に入れる。」


試合後、カインと京が俺に話しかけてきた。


「お前、本当にここで終わるつもりか?」


京が腕を組みながら言う。


「終わるわけねぇだろ。」


俺は睨み返す。


「……カイン、俺に“次の試練”をくれ。」


カインは静かに頷いた。


「なら、お前に“ラスト・エクリプス”を教えよう。」


「ラスト・エクリプス……?」


「それは、“未来を変える力”を持つ者だけが到達できる究極のスキルだ。」


「……!」


「お前の未来創造を、次の段階へ進化させる方法を教えてやる。」


カインが俺に提示したのは、未来創造のさらなる進化——


未来改変リライト・フューチャー


「お前の未来創造は、“可能な未来”を作ることができる。」

「だが、ラスト・エクリプスは、それだけじゃない。」


カインが静かに続ける。


「すでに確定した未来をも、書き換えることができる。」


「確定した未来を……?」


「そうだ。」


「お前は、未来を創ることはできるが、“過去に決まった未来”は変えられない。」

「だが、この力を得れば——お前は、完全に時間の制約から解放される。」


「……!」


未来創造の進化。


それは、単なる創造ではなく、すでに確定した未来を改変する力——未来改変リライト・フューチャー


「……やるしかねぇな。」


俺は決意を固める。


「この力を手に入れて、オリヴィアを超えてやる。」


カインの指導のもと、俺は未来改変の修行に入った。


「まずは、自分の過去の選択を“別の未来”に書き換える訓練だ。」


カインが言う。


「お前の記憶の中にある出来事を、一瞬だけ“違う未来”として書き換えてみろ。」


「……やってみる。」


俺は深呼吸し、過去の記憶を思い出す。


「オリヴィアに敗北した未来」——これを改変する。


「……未来を変える……!」


『過去の敗北を勝利に書き換える。』


——バシュッ!!


世界が歪んだ。


次の瞬間——


「……!」


俺の記憶の中で、オリヴィアとの戦いが変わっていた。


「……やれる!」


未来を創るだけじゃない。

過去に決まった未来すら、俺が書き換える。


「これが、未来改変の力か……!」


オリヴィアとの再戦に向けて修行を終えた俺は、次の目標を定めた。


「もう一度、オリヴィアに挑む。」


俺は剣を握りしめ、決意を込めた。


「今度こそ、“未来を変える力”で勝つ。」


「ふっ……楽しみにしてるぜ。」


京が笑う。


「オリヴィアを超えた時、お前はもう“世界の頂点”に手が届く場所にいる。」


「……なら、やるしかねぇよな。」


俺は深く息を吸い、未来改変の力を完全に覚醒させる準備を整えた。










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