第15話

家に帰る途中、胡桃は優馬と会った。


「今帰り?隣で一緒に帰ってたの

 2年の涼介だよな?付き合ってんの?」


「、、ずけずけ人のプライベート聞いて

 こないでよ。付き合ってないし、

 今日は一緒に勉強?してただけ。」


「へぇ〜、どうせデートなんだろ〜?

 高校生がテスト期間中くらい勉強しろっての。」


「うるさいなぁ、家帰ったらやるんだよ!」


胡桃はついムキになる。


「胡桃、また赤点とるんじゃないの?(笑)」


「取らないし。あれは体調悪くて

 脳みそ働かなかっただけだし!」


「俺んちくれば、俺が先生として教えてやるよ?

 かわいい胡桃ちゃんのためなら、

 付き合ってやるよ(笑)」


優馬は物理教師だが、もともと頭はいいため

どの科目もだいたいは教えられる。


正直、胡桃も英語が苦手で

優馬の手を借りたいほどだった。


「、、じゃあ英語教えて。夕飯食べたら行く。」


素っ気ない返事をした胡桃。


「相変わらずツンツンだな(笑)

 待ってるから来いよ〜」


歳の離れた幼馴染が教師だと、こういうときに便利だ。


——


胡桃は夕飯を済ませると、

教科書やノートを一式持って行って

優馬の家に行った。


「こんばんは〜!優馬〜きたよ〜」


すると、優馬の母が出迎える。


「あらまぁ胡桃ちゃん久しぶり!

 見ないうちにまた大人っぽくなって

 本当にうちの娘になってほしいわ〜!」


「おばさんありがとう〜!!大好き〜!」


優馬の母親は胡桃に特別優しく、

胡桃も優馬の母親のことが好きだった。


「おっ、やっと来たか〜」


優馬が階段から降りてくる。


「じゃあ優馬の部屋に行っててね!

 全然ゆっくりしていいのよ!

 あとでなにかお菓子でも持っていくわね!」


優馬の母親は相変わらずテンションが高い。


——


「お邪魔します〜」


久しぶりに優馬の部屋に来た。

いつきても生活感が感じられない綺麗な部屋だ。



「今日はなんだ?数学?」


「英語。」


「高1の英語とか簡単じゃん。

 なにに躓いてんだよ。(笑)」


勉強できるからって馬鹿にしてくる優馬に腹が立つ。


「うるさ〜い!ちゃんと教えて!」



ものすごい集中力でテスト勉強はみるみる進む。



—ピロン♪


胡桃の携帯の通知音が鳴る。

涼介からのメッセージだと気づくと

胡桃は携帯を取ろうとする。


すると優馬は携帯を没収しようとする。


「なにしにきてんだ〜、勉強だろ?」



「返して!!」





——携帯に手を伸ばそうとするとバランスを崩して胡桃は優馬の上に覆い被さってしまった。

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