第1話
「せーんぱい!!俺が奢るから、今からご飯いかない??」
「え!?いいの?じゃあ誘われちゃおっかな~」
「え~理子ずるい!後輩ちゃんからモテモテじゃん!」
「そんなことないよ、春くんが初めてだし。」
「まあ、春くんにだったら安心して任せられるね。女をとって喰ったりするようなキャラじゃなさそうだし……」
『かかった』
この言葉を聞いた瞬間、そう思った。
ーー俺の仕掛けた罠に。俺の本性も知らないくせに。
「じゃあ、1回家帰って、7時に駅集合ね!!」
精一杯の作り笑顔で、自分の中に渦巻いているどす黒い感情を抑え込んだ。
仮初めの笑顔は、本性を取り繕う為にある。その本性は自分だけが知っていればいい。
……まあ俺の場合、万が一、
ふとその辺に目をやると、ショーウィンドウに自分の姿が映っていた。
薄ら笑いを浮かべた俺は酷く醜い……ような気がした。
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