メスガキ、ギルド雑用生活からの大脱出計画

 「ちくしょおおおおおお!!!!!」


 私はギルドの床を雑巾がけしながら、心の底から叫んでいた。


 ──異世界転生してから、まさかの雑用係に降格。


 レイナに裁判で負けた私は、一週間のギルド雑用刑を受けることになった。


 ギルドの掃除(朝昼晩3回)

 酔っ払いの片付け(ギルドで寝てる奴を蹴り飛ばす)

 クエスト掲示板の整理(意味もなく剥がす奴が多すぎる)

 皿洗い(洗いながら復讐計画を考える)


 「おかしい……おかしすぎる……」


 私は水浸しになった雑巾を握りしめながら呟いた。


 「私、異世界転生してるんだよな!?」


 剣と魔法の世界で、やってることがただのブラック労働じゃねぇか!!


◇ メスガキ、サボり作戦を開始◇

 「いや、ここで真面目に働いてたら、私のアイデンティティが崩壊する!!」


 私は即座にサボり計画を考えた。


 影武者作戦(誰かに代わりにやらせる) → 失敗(バレた)

 仮病作戦(「腹痛い!」) → 失敗(レイナに診察される「はいお注射しますね~(制裁)」)

 逃亡作戦(ギルドの裏口から脱出) → 失敗(入口にレオンが待機)


 ──詰んでる。


 「レイナの監視が異常すぎる!!」


 私は掃除をしながら悔しさに震えた。


 あの女、完全に私の動きを把握してやがる……!!


 「……くそ、これが運営が仕込んだ最強NPCの力か……」


 なら、私はどうすればいい!?


◇ メスガキ、雑用を逆利用する◇

 「……いや、逆に考えろ」


 私は雑巾を握りしめながら、あるアイデアを思いついた。


 「どうせやらなきゃならないなら、この状況を利用して逆に優位に立つしかねぇ!!」


 そう、雑用をただの罰として受けるのではなく、これを次の計画に利用するのだ。


 掃除を通じてギルドの構造を把握する(脱出用の隠しルートを探る)

 皿洗いをしながら情報収集(酔っ払いは何でも喋る)

 酔っ払いの片付けをしながら、戦い方の研究(無駄な動きを分析)


 「これだ……!!」


 私は雑巾をバシッと床に叩きつけ、ニヤリと笑った。


 「今に見てろよ……この雑用期間、私が次のステップに進むための踏み台にしてやる!!」


◇ 皿洗いしながら情報収集◇

 「おい、メスガキ! 皿の洗い方が雑すぎるぞ!!」


 「うるせぇ! こっちは仕事しながら情報収集してんだよ!!」


 私は泡まみれの皿を適当にこすりながら、カウンターに座っている酔っ払いの会話を聞いていた。


 「なぁ、聞いたか? 王都で最近、やべぇ噂が流れてるらしいぜ。」


 「おう、知ってる知ってる。『禁忌のスキル研究所』とかいうヤバい場所の話だろ?」


 「えっ」


 私は皿を握りながら、耳をそばだてる。


 「なんだよそれ」


 「なんでも、王都の地下に、危険なスキルを研究してる場所があるらしいんだよ。」


 「へぇ~」


 ──それ、めっちゃ気になるんだけど。


◇ メスガキ、禁忌のスキル研究所に興味を持つ◇

 「へぇ~、面白そうじゃん?」


 私はニヤニヤしながら泡だらけの手を拭いた。


 「禁忌のスキル……もし手に入れば、レイナにも対抗できるかもしれねぇな……」


 レイナは運営が作った最強NPC。


 つまり、私は運営が考えていない方法で強くなれば、レイナを超えられるかもしれない。


 ──なら、禁忌のスキルを手に入れればいい!!


 「よし、王都に行く準備をするか!!」


 「お前、雑用終わってからにしろ」


 「ちょおおおおおお!!!!」


◇ ギルド最強の酔っ払いに挑む!?◇

 翌日。


 「おいメスガキ、次の仕事だ!!」


 私はギルドマスターに呼び出され、訓練場の奥へと連れて行かれた。


 「お前には、コイツの世話を任せる」


 「は? 誰?」


 訓練場の隅に座っていたのは──全身ボロボロの鎧を着た男で長い髪に無精ヒゲ、明らかに不健康そう。でも、めちゃくちゃオーラがヤバい


 「……あ? なんだよ、俺の世話?」


 その男は、酒瓶を片手にニヤリと笑った。


 「こいつはギルド最強の酔っ払い、カインだ。」


 「ギルド最強……の、酔っ払い?」


 「まぁ、雑用ついでに世話してみろ。生きて帰れたらな!!」


 「えっ」


 「……よろしくな、小娘」


 カインが立ち上がると、周囲の空気が変わった。


 「──は?」


 次の瞬間、私は目の前の景色が一瞬消えた。


 ──ドゴォォォン!!!!


 「ぎゃああああああ!!!!!」


 私は地面に吹っ飛ばされていた。


 「……って、お前、何者だよ!!??」


 ──メスガキ、ギルド最強の酔っ払いに挑む!?


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