第16話 私は月夜に恋してる
時間を浪費した。
お風呂場で、肩までつかる。
体を思いっきりのばす。
部活で酷使した体、休めないと……疲れた。
登別が心地良い……入浴剤が、おじいさんような……気にしない気にしない。
アツアツの湯気が登る。
「ファ〜ァ〜」
そう部活の後も、小春とポテトサンドイッチ教えてあげられたし。
剣道の指導は役に立たないけど、料理はなら。
始めたばかりの小春と試合しても、私は勝てるかどうかむずかしいけど、 料理なら指導できることに優位を感じてる。
それに、ホッとした。
「今日はいろいろとあったな」
けど、小春と話せたのは良かった……
「小春って……いい子よね」
明るくて真面目で、優しくていい子だ。
本当は……私は……私はあの子とライバル。
思うのは小春は月夜を、真剣に真面目に憧れて恋をしている。
私もそうだ。
月夜をずっと、みている。
そして、好きで恋人になった。
けど、のど骨に刺さる骨のように、靴のなかに入ってしまった小石のように時たま私を、傷つける。
たまたま、記憶のない月夜を騙しただけのひどい女じゃないのか………
その事が時たま痛くて、そして、狂おしい。
「ねえ……どうして……私はあんな事をした…のかな」
思い出してすごく、恥ずかしくなる。
そうして、私はぶくぶくとお風呂に沈む。
私の行動全てのすべてが引き金だ。
他者から見て、私は卑怯者。
いいわけがある、月夜はまぶしくて、口にできなかった。私は太陽じゃなくて、ただの向日葵 。そんな、私は月夜に好きだと言えない。
それでも、私は小春のように正面から戦えなかったのかな。
小春はもしかしたら、月夜に愛される資格があるのかもと思ってる。
でも、私は運だけで、月夜のそばにいれるだけ……私は月夜にふさわしくない……のかも。
風呂からあがり、私は自分の体にため息がでる。
自分の体つきもだらしなくて、部活で筋トレとかしてるのにお腹がつかめてしまう。
小春はきっとそんな事はない……
私も同級生に比べると太っている。
足もみんなみたいに痩せてないし……
月夜はギリシャ神話のアルテミスみたいに綺麗で……妄想して、体温があがる。
「そうだ、お弁当、お弁当」
そうして、私は 月夜のお弁当も今日のは使えないから、また作らないと。
私は三人分のお弁当にご飯は冷めている。
色とりどりのふりかけがカラフルだ。
おいしそうきお弁当は彩り。
「次の日曜日にかぶらないようにと」
そう……サンドイッチは当分は封印しないと。
小春にも華を持たせないと。
そう、今日は時間がないから、時短しないとね。
お風呂にはいる前にできていたもの。別の日の作り置きとを活用して時短する。
作っておいた卵焼きは中まで火がとおっている。
とくに、卵焼きは、桜エビとネギを混ぜているから、食感は柔らかい卵と桜エビとネギの食感が混ざり美味しいだろう。
お父さんが好きだから、これで許してくれるかな。
飾り付け用のレタスを敷いて、と卵焼きを丁寧に配置して。
チキンの照り焼きをメインにしようかな。
甘辛い味付けは月夜も、好きだから喜ぶかな。
お弁当は彩りが大事。
そうすれば、多少の手抜きも許される。
「いい感じ! 月夜も喜んでくれるかな」
私のテンションが上がる。
菜箸でオカズを配置して、どちらが綺麗にみえるか考え配置してる。
よし、素敵、出来上がり!
作り終わると十一時半を回っているけど、これでよし。
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