03 詩 ありふれた命



 どこにでもいるような ありふれた人間だから

 私は特別な人に憧れるの


 別の世界の住人になりたい

 ありふれた人が主人公になれる

 そんなファンタジーの住人に

 誰かに強く必要とされたい

 確かに強く必要とされたい


 ありふれた命じゃ 誰かを幸せにできないんですか

 誰の力にもなれないんですか


 私は無力です そう知りました

 だから挫けました これで満足でしょうか


 誰かの一番になりたかった

 ありふれた人生を生きる こんな私でも


 誰かに強く求められたかった

 記憶に残りたい 強く思ってほしい


 叶わない事は知っています

 敵わない事も知っています

 適わない事なら もう知っています


 それでも 私は特別でありたいのです

 ありふれた命じゃない 特別に


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