鐘楼が鳴く夜

葉島航

読者への挑戦状

 この小説は、よくある推理小説である。

 物語の中で殺人事件が起き、そして真実が解き明かされる。

 もし、これを目にしている方がいて、少しだけ時間に余裕があるのであれば、ぜひ事件の犯人を推理していただきたい。

 三十分も要さずに読めてしまうような短編である。謎を解くために必要な情報は全て「事件編」で述べられ、真実は全て「解決編」で語られる。


 犯人について、いくつかのヒントを提示しておこう。


一、犯人は一人である。即ち、複数人による連携や、共犯関係にある他者はない。


二、犯人は「事件編」の登場人物である。即ち、会話の中で言及されたり、回想の中に登場したりするだけの人物ではない。


三、犯人は人間である。即ち、犯人が超常的な存在であったり、超常的なトリックを用いたりすることは一切ない。


 それでは、開幕である。

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