第6話 (間話)まずは副団長さんとお話し。

見つめ合う女性と私、まあ恋には発展しないけど、色々と聞きたいんですけどね!


「ええと、とりあえず座ってくれる、今お茶を入れさせるから」

ベルを鳴らすとメイドさんが現れる。


「どうしました?」

「お客様よ、お茶と茶請けに何か持って来てくれる」

言われたメイドさんが、一礼して部屋を出ていく。


「さて、少しお話しをしてもいいかしら? 私は此処の魔法師団で副団長を任されているドリームと言います、貴女お名前は?」

どうやら調書を取っているらしい、まあ差し障り無い物は答えておこう。


「桐生院アカネです、29歳女医をやっていました、さっき案内してくれた方も副団長て言ってましたね?」

面接の最初かよと自分で思って笑いそうになったけど、相手は真剣に聞いてくる。


「アカネさんでよろしいでしょうか?それと女医とは何ですか? 後彼は騎士団の副団長さんです」

女医って何って?医者はいないのこの世界! 


それと彼は騎士団の騎士さんか、納得!


「ええと名前はアカネで大丈夫ですよ、それとこの世界にお医者様はいないのですか? 女性のお医者様を女医と言います」

私の答えにどうやら分からないらしく、女性は首を傾げている。


「お医者様って分からないのよ! 確か聖女様を呼ぶんだって騒いでいたから、私は聖女様って思っていたの、なら違う職業なのね……召喚失敗かしら?」

どうやら彼らが呼ぼうとしていたのは、聖女様らしい。


まあ突然死をどうにかしてくれと言っていたみたいだから、間違いで女性の医者を呼んでしまったのかも知れ無い。


「確かに私は聖女様と呼ばれる者ではありませんよ、人を見て病気や怪我を治しますけどね」

ガタンと椅子から立つドリームさん、どうしたのか?


「そうです、そこですよ! 病気や怪我の治療! 魔法のヒールや薬のポーションで治しても、後から突然死する方がいます。

せっかく戦争や魔物退治をしても、結局死んでは何も残りません、どうか我々と原因の調査をお願いします」

やはり私がこちらに呼ばれた理由は、病人や怪我人の完璧な治療方法みたいだ。

現代の高度な装備や知識が有っても死ぬ事はある。


たださっきチラッと言っていた、魔法のヒールや薬のポーションって何だろう。

怪我が治ると言っていたけどね?


「さっき言っていたヒールやポーションて何でしょう、私の世界には無かった物ですけど、1度見せて貰ってもよろしいですかね?」

こちらの医療事情を知ら無いと、協力も出来ない、さて教えてくれるだろうか?


「そうですね……一応怪我人が居ないと説明出来ないのですけど、うーん団長が来ましたら相談させて下さい」

ドリームさんが話を終わると、扉がノックされてメイドさんがお茶を持ってくる。


やっと落ち着ける環境となって、お互いに目を見て笑い合う。


どうやら相手も異世界人を初めて見て緊張していたみたいだ!








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