第26話 平和な日常
「……で、あるからして~」
俺は魔術学の教師の説明を聞きながら、ノートに重要なところを書く。
すると授業終了のベルが学園中に鳴り響き、それに気づいた教師は気づいて、教科書を閉じて言う。
「それでは、今回の授業はここまでとする。予習と復習を忘れない様に」
教師はそう言うと魔術教室から出ていく。
俺は教科書とノートを閉じ、一呼吸破産でつぶやく。
「ふぅ、ずいぶん時間がたったな」
俺はそう言いながら教室の外を眺める。
あの後、合格者だけの説明会を終えたら、合格者発表の日から二週間で色々な事があったからな。
実家が遠い者は寮に引っ越すことになり、その後はこの学園について説明を一週間ぐらい使ったからな。
このソロモン学園は築年500年ほど続いており、様々な英雄や学者を輩出したエリート校だからだ。
だがイーラエス王国にはソロモン学園とは別の学園があり、王族や上位の貴族が通うとされる学園・ダビデ学院が存在される。
しかし、そのダビデ学院は少しだけ悪いうわさが流れており、何でも親のコネで入学したなどだ。
マァ、建っている場所が違うからあまり出会うことはないだろう。
だがしかし問題はそこではない。
俺はそう思いながら立ち上がり、感情の赴くままに叫ぶ。
「……いつになったらゴエティアに入れるんだー!」
俺はそう叫びながらまだかと思い続ける。
一応、学生の基本を叩かれているが、本当にいつになったらゴエティアに入れるんだよ!
俺は中一の春で学校をやめたが、この学校について一週間だったはずだぞ?
なのに二週間くらい経っても、全然ゴエティアに入る話は全然聞いていない。
本当にいつになったら入れるんだ? もしかして最低半年とかないよな?
俺はそう考えると胃が痛く感じると、エステルが首を傾げて心配する。
「えっと大丈夫? もしかしてゴエティアに入りたくて入学したの?」
俺はエステルの質問を聞いてハッと我に返り、怒声に驚いた人たちに謝りつつ、エステルの質問を返す。
「あぁ、ゴエティアの最奥にある
俺は頭を掻きながら言うと、リザは少し眉を寄せて言う。
「あー、多分二ヶ月くらいゴエティアに入れないと思うよ?」
「ハイ?」
俺はリザの言葉に首を傾げながら驚き、どういうことピンからキリまで聞く。
どうやらダンジョン学習は二ヶ月で基礎を学び、一ヶ月でダンジョンの歴史を学んでようやくゴエティアに入れるらしい。
俺はそれを聞いた苦渋する。
オイオイ、それじゃあ三ヶ月くらいでようやく入れるなんて、先に奪われてもおかしくないだろ!?
しかし許可なしで入ったら、一週間の停学処分を食らうことになるから、どうすればいいのだろうか?
そう思っているとヘクトール先生がやってきて、手招きしながら呼びかける。
「おい、ルイ・アークはいるか? 理事長がお前を呼んでいるぞ」
俺はそれを聞いて首を傾げて思う。
呼ばれているのは俺か?
しかし何故俺を呼ぶのだろうか? レグルスが俺を呼ぶなんて何かあったのだろうか?
俺はそう思いながら、ヘクトール先生の後をついていく。
しばらく歩いてようやく理事長室に着き、俺は理事長室に入る。
そこには少し小難しいそうか表情をしたレグルスがいた。
俺は頬を掻きながらレグルスに質問する。
「なぁ、悪いけど呼ばれた理由はなんだ? 出来れば早くゴエティアに入れる方法を調べたいんだが……」
俺は呼ばれたことに少し不満げに言うが、当の本人はそれを聞いてもへこみもせずにいう。
「それはすまんな。しかし今すぐ伝えたい事があるし、お前にとってうれしい情報も与えるぞ?」
「……ほぅ」
俺はレグルスの言葉を聞いて、目を細めてつぶやく。
今すぐ伝えたいや嬉しい情報、それは俺としてはかなり興味深い。
俺はレグルスが伝えたいことを全て聞いた。
最初はフォンが
次はイーラエス王国には天魔が数体ほど暗躍している恐れがある事。
そして最後は、一週間後に行われるソロモン学園とダビデ学院の交流・学園戦争で、好成績を出した者はいつでもゴエティアに入れる許可を持てる。
俺は最後の方を聞いて喜ぶ。
学園戦争で好成績を出せればいつでもゴエティアに入れるなんて、それはかなり嬉しい報酬だぞ!
俺はそう思いながらお礼を言う。
「サンキュー! 学園の森で学園戦争に備えておくから、情報隠ぺいを頼みますよ!」
「うむ、任せておけ!」
俺の言葉にレグルスはそう答え、俺は学園戦争に備えるため、エステルとリザに伝えるために向かって走る。
▲▽▲▽▲▽
王都の近くに建つ豪華絢爛な学園・ダビデ学院の図書室で、一人の青年が
姿は白のショート、目つきは漆黒のつり目、体格は中肉中背のように見える。
白髪の青年もといゲーツ・M・ジークフリートは文献を読みつつ、他の生徒の噂話に聞き耳を立てる。
「聞いたか? 今年始めた脱出試験の壁をぶち抜いた奴が、ソロモン学園に入学しているらしいぞ?」
「それは知っているぜ、確か変な武器を使って壁をぶち抜いただろ? 新しくなった理事長様は面白好きだな」
「だよな、ソロモン学園ってバカやアホの集団って感じだよな~」
二人の生徒はそう言いながら図書室から立ち去る。
その話を聞いたゲーツは文献を閉じてつぶやく。
「ふむ、一応お嬢に着いた得ておくべきだな」
ゲーツはそう言いながら、文献をもとの場所に戻してから立ち去る。
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