第12話 あれから数年後
森深くある場所に小規模のダンジョン・墳墓の中にて、青年がAK47を構えている。
青年の前にいるのは人の骨をした魔物・
そして屍肉鬼は呻き声を上げながら青年に襲い掛かる。
「グォォォォォォ!」
「おっと」
青年は襲い掛かる
すると銃口から7.62×39mm弾を三発放ち、
辺りに腐乱した臭いが広がるが、
しかし青年はAK47を盾として矢を防ぎ、懐からニューナンブM60を取り出し、それを
銃口から.38スペシャル弾が放たれ、
青年もとい成長したルイは紫色に光る石を拾う。
▲▽▲▽▲▽
俺は紫色に光る石もとい
ヘルスパイクベアを倒してから十年ほどたち、俺は小規模ダンジョン・墳墓を攻略している。
あれからずっと自分が納得できるほどの物を作り、作るための素材を集め続けた事で今ではこんなに強くなっている。
・毒物耐性Ⅱ……毒に関する物に効きにくなる。強化方法・毒物を摂取する。
・幻術耐性Ⅱ……幻術に関する事が効きにくなる。強化方法・毒物耐性と同じ。
・採掘師Ⅲ……鉱脈を見つけ、採掘量を増やせる。強化方法・鉱石を掘り続ける。
・鍛冶師Ⅲ……鉱石の製錬度を視認し、性能を上げる。強化方法・鉱石を精錬し続ける。
・
ちなみに
長すぎるが、ひと時の平和って奴だろう。
俺が拾った
半分売るために取っておき、もう半分は
この小規模ダンジョンの墳墓は敵が蘇る代わり、何度も
それに制作した銃のテストに向いているからな。
もう少し奥に進んだ見るか? だけど今の時間はあまり分かんないからな。
そう思っていると自立補助精霊が今の時間を伝える。
《マスター、今の時間は午後二時半です。午後四時に探索を終えれば間に合います》
俺は自立補助精霊の言葉を聞いて頷く。
よし、だったらあと二時間くらい探索するか。
そう決めながら墳墓の奥へと歩む。
そう言えば、墳墓はお墓だったはずだけど、この世界の墳墓は名無しの墓が大量にあるな。
そう思っていると、少し離れた墓から錆びた剣と盾を持つ
あれは
魔法が効きにくいなら、貫通性で倒すのみ。
そう思いながら
それは俺が転生前に愛用した銃・トンプソンコンテンダーだ。
コイツを掴むと懐かしい感覚を感じる。
だが
俺はトンプソンコンテンダーを一回転させたのちに引き金を引く。
銃口から.308ウィンチェスター弾が放たれ、
その時に
俺は貫かれた盾を拾って貫かれたところを見る。
綺麗な丸で貫かれており、内側は開花したようになっている。
ふむ、一応投影で修復すれば売れるな。錆びた剣も同じだ。
そう思いながら投影で錆びた剣と貫かれた盾を修復し、
しばらく歩ていくと木々が壁のように塞いでおり、辺りを見渡しても通れる道はあまりない。
一応ここまでにしておくか。帰りで蘇った魔物達を倒せばいいしな。
そう思いつつ、墳墓から出るために来た道を通って帰る。
墳墓から脱出するまで手に入れた魔晶石は30個で、探索したのを合わせて60個だ。
これはかなり大量だな。帰ったら
俺は上機嫌で家に向かって帰る。
しかし……。
「い、一体何が起きたんだよ!」
俺はエロヒム村が襲撃された事に驚く。
地面は抉れ、家や牧場は破壊されつくされていた。
一体何が起きたか分からずにいると、金髪の騎士が俺に声かける。
「貴様、まさかここの領主の末っ子か?」
「そうだけど、あんたは誰だ?」
俺は金髪の騎士の言葉に答えつつ聞く。
すると金髪の騎士は声高らかに叫ぶ。
「我が名はイーラエス王国
「あー、そうか……」
俺は金髪の騎士もといエルメスの事を変人認定しつつ、エロヒム村が襲撃された事の詳細を聞く。
エルメスが言うには、俺が墳墓で探索している時に一人の旅人がエロヒム村にやって来た。
門を守っていた兵士は旅人に質問しようとすると、右腕を切り落とされた。
それは一瞬の事で、偶然近くにいたルネス兄さんは右腕を切り落とされた兵士の前に立ち、旅人を突き飛ばす。
旅人は突き飛ばされて後ろに下がるが、その時に黒い風のクナイを生みだし、それを辺りに投げ飛ばす。
黒い風のクナイが地面に刺さると、黒い旋風が巻き起こる。
その時に旅人は大声で自身の正体を名乗った。
『俺はディザスター、天魔で厄災のディザスターだ!』
旅人もといディザスターは自身が天魔だと言う事を明かし、その後は一通り暴れると「明日の朝にもう一度襲撃する」と言ってこの場から去った。
俺はそれを聞いて考える。
もしヘルスパイクベアを使ったのもディザスターだったら、それが本当だったらとてつもない被害が起きてしまうだろう。
俺はエルメスに質問する。
「なぁ、お前らはディザスターの討伐をしようとしているだろ? 俺もついて良いか?」
俺の質問にエルメスは吹き出しながら答える。
「フハハハハハ! 何をいうかと思えば……あの長男や次男ならわかるが、才能がない末っ子など意味はない! 大人しくケガ人を治療し、我ら
エルメスはそう言うとこの場から立ち去る。
俺は苛立ちが溢れそうになるが、ココで切れても仕方ない。
そう思いながらケガ人がいる治療院に向かう。
治療院に着くと、医者や従者が忙しそうにしており、魔導士たちはケガ人に
脳裏に紛争が起きている地に着た時の記憶に重く感じていると、ルイス兄さんがおれに気付いて声をかける。
「ルイ、悪いが手伝ってくれ。俺達だけじゃ捌き切れないんだよ」
「分かった」
俺はルイス兄さんの言葉に頷き、ケガ人に向けて
そうしているうちに夕暮れになり、疲れが出ているルイス兄さんは腰を下ろして言う。
「いきなり手伝わせて悪いな、こんな遅くなるまでに」
「問題ないよ。それにしてもルネス兄さんは大丈夫なの? 門の近くにいたって聞いたから」
俺はルネス兄さんの安否を聞くと、ルイス兄さんは表情を暗くして答える。
「兄貴は天魔の攻撃で意識不明だ。医者も『本人の力次第だ』って感じで、
「そうか……」
俺はそれを聞いて呟く。
するとルイス兄さんは俺を見て聞く。
「で、行くんだろ? ディザスターをぶっ飛ばしに」
「……アア」
俺はルイス兄さんの言葉を否定せずに答える。
するとルイス兄さんは立ち上がり、俺の肩を強くつかんで言う。
「必ず倒して、生きて帰ってこい……!」
「ッ……! もちろんだ!」
俺はそれを聞いて驚くが、ルイス兄さんの思いを感じて快く受け取る。
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