第43話

「毎日、増えるラブレターは

俺の宝物だった


ある時その子が言ったんだ


大きくなったら俺の嫁になる

大きくなったら俺と結婚するって


嬉しくて仕方なくて

家に帰って親父に話したんだろうな


親父が、

勉強して仕事して養ってやれないと

結婚は出来ない

って言ったのを鮮明に覚えてる


高校、大学ってデカくなって…

その子に会う機会はどんどん減って


俺の事を好きだって女の子と付き合ったけど

好きって何なのか、結局わからなかった


大学卒業する頃…

引越しの時に、当時の彼女が言ったんだ

将来の事も考えて一緒に住もうって


俺、意味わかんなくて

その子の事、嫌いでは無かったけど

好きだって思った事も無くて

それでもいいって言うから

付き合ってはいたけど…


一緒に住むとか考えられないし

将来、その子と結婚とか有り得ないって


その子に言ったんだよね

俺、売約済だから無理だって


小さくて可愛い子と約束してるからって


その子は俺の事、兄としか見てなくても

俺の中で、俺の嫁、結婚相手って

その子しか考えられないから」


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