15.女は何かに依存しないと

 激しい戦闘は幕を閉じたが、わたし達はすぐに帰らず、18の部族長たちと顔をあわせた、戦い方には意見があるだろうが、今回の戦争でのわたし達の役割は無視できないので、部族長達も快く顔合わせをしてくれた。

 最初の目的、アンフェタの秘密は無きに等しいものだったし、何か取引の材料でもと思ったけど、貨幣経済を否定しているエルフ族との商売のネタも無いので、せめて人脈くらいは、そう思っての行動よ、


 外れだった遠征、戦闘奴隷達には実り多き旅だった、本の中の登場人物エルフと出会え、彼らと一緒に生活し、共に戦った後は仲間として認めてくれた、

 中にはエルフと深い関係になった子もいた様で“誰がエルフとシタ”と言う話でしっかり盛り上がっている。

 今まで性奴隷の教育は熱心にやって来たけど、いちばん身近な戦闘奴隷達の夜にはノータッチだった、彼女達も年頃の乙女、そっちの方面にも気を配らないとね、エルフと人間で妊娠とかはしないのかな?


 ▼


 エルフの里に愛着を感じるほど長逗留となったが遂に帰郷、森の中を歩き、乗り心地の悪い荷馬車に揺られ、

 石畳の街道筋にやっと出てきたら、宿屋に泊る、うーん、久しぶりに人間の世界よね。

 宿屋の食事は最高よ、何が最高って自分達で片づけをしなくて良いのよ、座れば料理が並べられるし、お皿は給仕さんが下げてくれる、文明世界サイコー、片づけから解放された戦闘奴隷の子達が全身で喜びを表しているわ。


 そして文明世界の象徴は柔らかなベッド、心ゆくまで惰眠を貪りたいけど、その前にする事があるのよ、

「マハテルト、こっちへいらっしゃい」

「は、はい、ミヤビ様」

 今回の戦利品がエルフの少女、オーガ族から差し出された女の子達なんだけどね、

 ずる賢いエルフは成熟した女性を自分達の手元に置き、わたし達にはまだ身体の発達していない、5人の幼い子を押し付けて来た、

 胸元に目を凝らすと適正は全員事務適正の青、う~ん、赤の戦闘職や、黄色の接客職なら、まだ使い道はあったのだけど、

 どちらにしても身体検査は必要よね、


「マハテルトは何歳なの?」

「わたし9歳です、ミヤビ様」

 ドアノブがかろうじて胸の高さくらいの身長、華奢で薄い身体、そして尖った耳、

 商会主のわたしに呼ばれガチガチに緊張しているわね、お姉さんは怖くないわよ、ちょっと意地悪なだけなの、


 幼な子の緊張をほぐしてあげようと“ツンツン”ごっこ、最初は固かった身体も今ではクネクネと揺れ動いている、

「もー、ミヤビ様くすぐったいー」

「いいじゃん、マハテルト可愛いんだもん」

「キャハハ、もう、くすぐりはダメだよ~」

「それじゃあ、こっちは」

「ミヤビ様、そこは……」


 9歳の子を鳴かせてしまったわ、わたしも依存症なのかな、最初はホストに依存、次は買い物に依存、最近はセックス依存、と言っても女の子限定だけどね、

 相手は誰と言う訳ではない、風俗嬢の候補生だったり、買い取られたばかりの田舎娘だったり、

“誰とセックスをしたい”ではなくて、とりあえず女の子とセックスをしたいと言う時点で依存症よね。

 ベッドではわたしが完全に男役よ、タチ役って言うの?

 マハテルトを胸に乗せると、そのまま眠ってしまい、クークーと可愛い寝息、9歳だもんね、

 流れる様な髪を撫でていると尖った耳がピクピク動く、事後の至福の時間よ。


(……それじゃあの時ミリシーアもいっしょだったの?)

 わたしの頭の中に戦闘奴隷マーシャの声が流れ込んで来る、いや声だけじゃない、視覚も一緒よ、目の前には16歳のマーシャとコッキーがベッドに座っている、

(ねぇ、サビーン、エルフは何歳からスルの?)

(えっとー、それは人それぞれと言うか……)

 これはサビーンの声だ、だけど話しているのはわたしの口と言うなおかしな感覚、

 ああ、これはわたしの感覚がエルフ娘のサビーンと同期しているんだ。


 今回の戦争でお世話になった魔道具で体験した感覚同期、魔力は使うけど便利だったわ、エルフを介せば遠隔でも感覚同期が出来ると言うの?

 スマホの無い世界で連絡する手段を見つけたわ、エルフ限定かしら、それともエルフの乙女限定なのかしらね。


 マハテルトやサビーン達も、感覚同期なんて初めてだったみたいなの、失敗だと思った今回の遠征だけど最高の収穫よ。

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