第百三十一話 AGSのはじめは就職から!
『もうまもなくサーバーが開始いたしますので、皆様待機のほどよろしくお願いいたします』
AGSサーバーの運営さんからの一報が入ると、瞬く間に明太のスマホの通知音が鳴り響いた。明太の普段から見ている配信者も、多くが今日のこのサーバーに参加するのだ。
明太も他の人たちに遅れだけは取らないよう、準備画面をとっぱらい久方ぶりのバーチャール体を使って配信を始めた。
「おいっす…お前ら、メメだぁ…」
メメコメ欄
『こんメメ〜』
『コンメ〜』
『きたーーー!!!』
『お?』
『こんめめ』
『こんにちわ』
『AGS参戦がガチでアツすぎる』
『なんか元気なくない?w』
『声に喝がねぇな…』
『明らかに元気ないね』
『メンタルブレイク?』
『どした?腹痛いんか?』
「腹は痛くないけど…胃が痛い…緊張で」
メメコメ欄
『なるほどねwwwww』
『だから元気ないのか』
『そりゃあそうよな』
『メメは初参戦だしなw』
『前に言ってたけど見てる側だったんだもんねww』
『見てる側が見られる側になる。エモいなぁ』
『メメがどんな人たちと絡むのかが楽しみでならない』
『また伝説産むんですかねぇ』
『お前は緊張してても俺らはワックワクしてんぞ』
「俺も少し前までワクワクしてたはず————あ、始まった」
メメコメ欄
『いきなりwwww』
『お気持ち表明はさせてくれないんですねわかります』
『もう来たか』
『いよいよだ〜!!』
『ぶちかませー!』
『ぶいぶい言わせようぜ』
『犯罪やりまくれwwww』
『メメ物語、開幕』
画面をカチリと音を立てて切り替えると、パソコンのゲームプレイを映す。
「っと、まずはキャラメイクからか。服...帽子...アクセサリー...すげぇ、知ってたつもりだったけどやっぱりクオリティすげぇなこのゲーム」
まず最初に飛ばされたのはキャラクターメイクの画面。性別、身長、名前、体型から顔のパーツの細かい位置などより現実に近づいたキャラクターを作ることで没入感を深めることが出来るようだ。
「せっかくなら尖ったデザインがいいよなぁ..でも俺こういう系まじでセンスねぇから上手くできる気がしないわ...」
メメコメ欄
『メメ物語 ~完~』
『早速つまづいたwwww』
『ここからか...』
『さっそく詰んでて草』
『流石にはやすぎて笑う』
『ここだけで30分くらい悩んでそう』
『キャラメイクは迷うよな』
『マジでみんな個性豊かなんよね』
『覚えてもらうためにもめちゃくちゃに個性出してこwww』
「そうだなぁ。せっかくなら色んな人と話してみたいし、めっちゃ個性的に行くか...」
〜・〜・〜・〜・〜・〜
「よっし、これでいいな」
カタリと音を立てて一度マウスから手を離した明太は、完成した自分のキャラを見てそう呟いた。時間にして数分ではあるが、彼なりに納得のいく物ができたらしい。
そして、完成したキャラクターを見たリスナーの反応は...
メメコメ欄
『なんでこうなった☆』
『あれ?どこから間違えた?』
『おかしいな...俺が見てた時はまだまともだったはずだ...』
『どこで道を間違えた?』
『個性出しすぎだろwwwwww』
『怖いわwwww』
『 い つ も の 』
『人かどうかも怪しいけどwwww』
『メメ、やっぱイカれてた』
『ダメだこいつ。ネタ全振りじゃん』
ゲーム画面に映し出されていたのは、全身緑タイツに加工しすぎたプリクラみたいに膨張した目のエイリアン衣装に天使の羽を生やした化け物。
更には本来想定されていない組み合わせなのか、テクスチャがバグって頭から離れて浮遊しているアフロを被っている。
「あと適当に作ったらこのアフロ着いてきたんだけどこれなんで浮いてんの?」
メメコメ欄
『それは本来乗せれないんよwwww』
『頭のアクセサリー判定にそのタイツも入ってるから普通は無理やねんwwww』
『え、これなんで使えてるの?』
『なんだろバグかな』
『運営に報告しとく?』
『早速バグ発見してて草』
『小学生みたいなキャラメイクセンス』
『ご飯とパンとパスタみたいな組み合わせ』
『1周まわってこれもファッションみたいになってる』
「ほへ〜。これってバグなんだ...一応運営さんに報告しとくか。まぁ直さんけど」
メメコメ欄
『直さんのかいwwww」
『直せよwww』
『直せwwww』
『そこは直さんのかよ』
『変なとこでメンタル強いのなんなんwww』
『さっきまでやらかさないか心配してたくせにそこは心配ないのかよwwwww』
『まあこんなので炎上とかは無いだろうけどさwwwww』
『見れば見るほど笑えてくるなこれwww』
『じっとこっち見てくんのやめろwww』
「じゃあこれで入っていきまーす」
静かなキャラメイク画面に、カチッというマウスのクリック音が響き、服屋のような場所から一気に視点も変わりとあるビルのような一室に飛ばされた。
「あーあー。マイクの設定ってこれでいいのかな?聞こえてんのかな?」
ゲーム設定からマイクの設定を確認するメメ。
そう。このゲーム、近くにいる人とゲーム内ボイスチャットで話すことが可能で中には無線という機能で決めたチーム内でのみできる通信なども存在する。
『あっ、聞こえてますよ』
「お?第一村人はっけーん」
『どうもどうも。初めまして、私ウズリンと申します〜』
「初めまして。メメって言います〜」
『もしかして、今回初めてですか〜?』
「そうなんですよ。まだ勝手がわからないので良ければ色々教えてください」
『もちろんです〜なんでも聞いてください〜』
メメコメ欄
『ウズリンさんや』
『初手ウズリンあっつwwww』
『第一村人大当たりで草』
『ゆるゆるボイス癒される〜』
『相変わらずええ声やな』
『ウズリンさんのゆるゆるな雰囲気に引っ張られてない?www』
『メメも心做しか語尾伸びてて草』
『お前がやるなwww』
『ウズリンさん心強い』
「最初って何するのが普通なんですか?」
『ん〜?初めはやっぱり————職業決めからだね〜!』
メメコメ欄
『来た』
『なんの職つくんやろw』
『メメなら何やってもおもろそう』
『ワクワク』
『ウズリンさんと一緒になったりするのかな?』
『きたきたきたぁ!』
『早いもの順だし人気なとこはもう埋まってるかもな』
『運命の職業決めきちゃぁ!!!』
————現在の同接数、約5000人。
———————
お疲れ様です。
結構投稿期間空いて申し訳なく思ってます。本当ですよ()。実はこのAGSストリーマーサーバー編のキャラクターやお話の構成を含めたプロットを作ってたのですが、何とか作業終わらせました。
色々思ったことあるのでまた近況ノートにでも書きますね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます