私とHしませんか?
あかしろきいろ
第1話 Hのお誘い
「おい
いつも通り登校して教室に入ると、クラスメートの
「? ああ…」
本当は『何言ってるんだ? お前?』とか言いたかったが、わざわざ喧嘩を売る必要はない。それぐらいの判断力は、高2なら誰もが持ってるだろう。
そして席に着き、藤山に言われた通りに机の中を確認する。
「――ん? A4サイズぐらいの紙が入ってる?」
俺は置き勉をしないから、空のはずなのに…。
それを取り出して確認したら、そこにはとんでもないことが書いてあった…。
【私はA組の女子です。この紙は、A組の男子全員の机の中に入れました】
手書きじゃなくて印字だから、女子かどうかも怪しいがな。それはともかく、男子全員って事は藤山の机の中にもこれがあったのか。
【夏休み、私達女子とHしませんか?】
「はぁ!?」
思わず小声が漏れてしまった。
今は7月上旬だから、夏休みはもうすぐだが…。
【数か月前からA組内の同志を募集していて、既に何人かに賛同してもらっています。夏休み暇なんだよね~♪】
最後だけくだけた表現なのは気になるが、大体同意だ。バイトばかりも味気ないし、どこかに遊びに行くような友達もいない。
【参加したい人は、終業式の日に待ち合わせ場所に来て下さい。まだ具体的に決まってないので、詳細は後日お知らせします】
それだけで良いのか。これはA組内で完結するから、顔パスでOKなんだろう。
【ただし、条件がいくつかあります。①他言無用――特に女子がいる教室内はNG。外部に漏れたら、この話はなかった事になります。②女子に参加の有無を確認したり強制しない。③Hの相手と内容は女子が決める。計3点です】
※条件は変更したり、追加する場合があります。
これで全部か。藤山が急かすのも無理ないな…。
「坂巻。それ、どう思うよ?」
いつの間にか藤山が俺の席近くにいて、小さい声で訊いてきた。女子に聞かれちゃいけない話だし、小声にもなるよな。
「どうって言われても、怪しすぎるだろ。こんなのに誰が参加するんだ?」
「お前は否定派か。だが、乗り気の奴もいるぞ」
「マジかよ!?」
「オレの知る限り、田辺と吉岡は参加するらしいぜ。他は微妙ってとこだ」
あのバカコンビか。こういう奴が詐欺に遭うんだろう…。
「藤山、お前はどうする?」
「めちゃ悩んでるぞ。最初はお前みたいに思ったが、もし本当だったらと思うと…」
「嘘に決まってるから折れるなよ! 藤山!」
「なんて言う奴に限って折れるのがお約束だよな、坂巻」
俺がこんなのに引っかかる? 冗談じゃない!
「期限まであと2週間ぐらいあるし、のんびり考えようぜ。…じゃあな」
そう言って、藤山は俺の元を去る。
こんな意味不明な事は、自室で1人でいる時に考えるものだ。俺はさっきの紙をカバンに入れ、一旦忘れる事にした。
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