第37話 どうしようか?
一服を終えて、家族会議をすることに
フランソワとも話したいということになり
納戸にキャンプマットを敷いてそこで話すことにした。
「まずは」とかなみが口を開く
「あの槍遣いの人がご実家からOK貰わないと向こう側に出ることはありません。ここまでは確定ね。」とかなみが言うと
「アルフさんね。マミ名前覚えなかったの?」と紗友里が白けた目で見る
「うーん。アルフさんねアルフさん。カタカナ苦手」とかなみが聡と頷きあう
「後は、もし出れた後だけど
中々こっちに戻ってこれないって可能性を考えた方がいいよね。」と紗友里
「そうね、移動しちゃうとそうなるわね。南方って言ってたもの
でも、家に帰ってこれないのって困らない?」とかなみ
「快適な生活は無理だろうな。」と聡
「このダンジョンの扉向こうでも移動できればいいのにねぇ」とかなみ
「「確かに」」と聡と紗友里が呟く
フランソワもうんうんと頷く
「フランソワは希望ある?」と紗友里が聞く
“私は主たちと一緒ならどこでもいいのだ。たまにダンジョンで走れると尚いいのだ。”とフランソワの素直な感想だった
「では、アルフさんがご実家に聞いてくれてOKだった場合だけど。
自由がないなら最下層から向こう側には絶対行かない。
さゆちゃんを嫁に寄こせとか言われたらそこで終了」と聡が絶対譲れないと口を開く
「それはもちろん、なんならそんなこと言われたらその貴族はぶっ潰すわよ。(笑)
勝手な話だけどさ、後ろ盾って名前だけ借りてあとは自由にさせて欲しいよね。」とかなみも言う
「できるかな?」と紗友里
「ま、向こうがダメならこっちでどうにかするだけだ。」と聡
こうして方向性を決めたので明日からまたダンジョン探索をしながら
自分たちのできることを確認しようとなった
何せ今までかなみ達しかいないダンジョンに居たのが他の冒険者と出くわす可能性が出たのだ。11階層より上は他の冒険者が居ると考えた方が無難だろう
ただ、聡のスキルで他の冒険者のマップ上の表示など確認したいこともあるので
もし、行けたら10階層へも行ってみるかということになった。
今後の行動については決まった。
あとはいつも通りのご飯は2階層かこっちで食べる程度
そして紗友里からの提案
「マミ達にもっと魔法を極めて貰いたい。」
「ちなみにどういった感じの…」とかなみが聞くと
闇属性の派生を狙えと言われた
特に聡さんは隠密も使えるから極めると影移動がでるんじゃないかと
それが出れば将来的に転移が使えるんじゃないかと予測をしていると
影移動?とわかりませんという顔の聡さんに
紗友里はTVのモニターを付ける
ネットにも繋がっているデカい壁に付けたテレビには某アニメが流れ出す。
これに出てくるから学べと
今は私たちと位置を取り替える瞬間移動が可能なのだから絶対できると
力説する。
私は闇属性しか扱えないのですが…とかなみが言うと
マミにはアイテムボックスがあるんだから亜空間を扱える素質はあるんだ!と
聡さんに亜空間とはと聞かれ
ドラえもんの4次元ポケットの中みたいな感じ!と説明する
時代である。
かなみは因みにどっちもわかる。
わ、わかるんだからね!
なぜそんなに転移に拘るの?とかなみが聞けば
クローさん達の話を聞いて私が狙われる可能性が高い
マミたちの傍に居れば安心だが一生ずーーーっと背後霊みたいなのはありえないから!
いざとなったら助けに来れるようにしろと指令が出ました。
父と母頑張ります!
それからかなみと聡はとりあえずこれを見ろと言われたアニメの視聴をしてその日は終了してしまった。
フランソワはくぅんくぅんと悲し気に鳴いていたが庭を走って我慢してもらう。
とはいえ外は広々と草がぼうぼうの元畑が広がっている走る場所には困らない
単に刺激がないだけ。
紗友里の安全の為だ。
翌日からダンジョンで訓練
聡が1階層の端へ行く
かなみ、紗友里、フランソワが1階層入口へ行く
影移動で誰かの影から出る
という練習だ。
因みに、聡にスキル自体は生えていたのだ紗友里が確認済み
使う側が認識していなくて発動できないという難儀な状態だったのだ。
転移は生えてない。かなみに影移動は無い。発破をかければ使えるようになるかもという紗友里の思惑である。
同じ階層へはアニメを見た成果もありあっさりクリア
ただ、移動した後聡が吐き気に襲われた。
そうMPを物凄く消費するらしい。
紗友里がタブレットを確認しながらMP回復をかける
かなみが心配すると
大丈夫だこれくらいなんともない。と冷汗を流す聡
MPをMaxまで回復させると
その日は探索へ
翌日は違う階層で試すことに
影移動は無事に習得
ただし、本人の位置が確認できればだ。
かなみが家に戻ってみるというので
もう一度MPを回復させてから家にいるかなみの元に影移動
なんとできてしまった。
無理すれば3回はいけることが確認できた。
移動先が紗友里なら回復できるから大丈夫ということになった。
かなみがつかそんなに危ないなら向こう行かなければいいんじゃない?と言ったら
全身が凍り付くような睨みを紗友里から受け
(つд⊂)エーンと傷つき聡に慰めてもらうのだった。
ちなみにかなみはダメだった。
亜空間に入れないのだ。
それから聡は訓練を重ねフランソワを影移動させることは可能になった。
人はできなかった。影を踏むだけで終わってしまうのだ。残念。
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