第21話 新たな希望

春の陽射しが心地よく降り注ぐ日々が続いていた。佐藤芽衣と高橋莉奈は、それぞれの大学生活を充実させながらも、時折時間を見つけては一緒に過ごしていた。

ある日の夕方、芽衣は莉奈に電話をかけた。

「莉奈、今週末に特別なイベントがあるんだけど、一緒に行かない?」

莉奈は興味深そうに答えた。

「どんなイベントなの?」

「地元で開催される音楽フェスティバルだよ。たくさんのアーティストが参加するみたいで、とても楽しそうなんだ」

莉奈は嬉しそうに笑った。

「楽しそう!一緒に行こう!」

週末、二人は音楽フェスティバルの会場に足を運んだ。大勢の人々が集まり、ステージではさまざまなアーティストが素晴らしいパフォーマンスを披露していた。

「芽衣、ここすごく賑やかだね!」

莉奈が感激しながら言うと、芽衣も同じように興奮していた。

「本当に。こんなにたくさんの音楽を一度に楽しめるなんて、夢みたい」

二人はステージ前の芝生に座り、次々と登場するアーティストたちの演奏に聴き入った。リズムに合わせて体を揺らし、心地よい音楽に包まれた時間を過ごした。

「音楽って、本当に素晴らしいね」 芽衣がつぶやくと、莉奈も同意した。

「うん。音楽は心を癒してくれるし、私たちをつなげてくれる」

その言葉に、芽衣は深い感動を覚えた。

「莉奈、あなたと一緒にいると、どんな場所でも特別なものに感じるよ」

莉奈は照れくさそうに笑いながら答えた。

「私もだよ、芽衣。あなたがいるから、私は強くなれるんだ」

フェスティバルの終わりに近づくと、最後のアーティストがステージに上がった。美しいメロディーが流れる中、芽衣と莉奈は手をつなぎ、静かにその音楽に耳を傾けた。

「この瞬間、ずっと忘れないね」 芽衣がつぶやくと、莉奈も涙を浮かべながら頷いた。

「うん。あなたと一緒にいることが私の一番の幸せだよ」

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