第3話現実

「こんにちは!教会からはお話を聞いております。カイトさんですね?」


「はい」


手続きをすませると冒険者の位について説明される。


冒険者の位は初級、中級、上級、そして白金等級に分類され、階級が上がるときは面接をするようだ。


説明を一通り受けると、カイトはパーティ募集の張り紙を見る。


すると受付嬢が、


「この国は最もギルド会員が充実しています。すぐにパーティを組むことが出来るでしょう」


そう説明した。


確かに階級に関係なく、または人を選ばなければ直ぐにパーティを組むことは出来そうな量、掲示板に張り紙がある。


そうして掲示板を見ていると後ろから声をかけられた。


「お!見慣れない顔だな!新人か?」


気さくに冒険者が声をかけてくる。


見たところベテラン冒険者のようだ。


位は上級クラスでシスターと戦士、そして魔術師のパーティー。


「よかったら俺たちのパーティーに入らないか?丁度パーティーが足りなくて困ってたんだ」


「おお!異世界転生もの・・・。いや、何でもないです」


カイトは二つ返事で答える。


これが不運だったと理解するのはそれからすぐの事だった。














「おい!新人!」


「はい!」


それからいろんなクエストに行ったが扱いはひどいものだった。


荷物持ちをやらされ、時にはボスモンスターの囮にされることもあった。


最近は異世界ものだ・・・!なんてテンションは枯れはてている。


いつモンスターに殺されるか、パーティーに置き去りにされるか。・・・そのことばかりを考えるようになっていた。


「とろとろするな!そんなんじゃ報酬はお前だけなしだ。パーティメンバーがクエストで死ぬと色々冒険者ギルドに報告しなきゃいけなくなる。しっかりしろ!」














「今回もありがとうございます。こちらは報酬です」


「ありがとよ!」


このパーティーの頭目はタレス、女魔術師はエレナ、少し気弱な女シスターのサイヘル。


このタレスという冒険者、外面はいいが新人をごみのように使うことで有名だった。しかしその外面の良さからあくまで噂どまりになっている。


「ほら、カイト」


金貨をパーティーで分配する。


金貨は2枚。カイトの仕事量に対する報酬とは釣り合わないものだった。


「これ、だけですか?」


「文句あんのかよ。報酬もらってるだけ感謝しなきゃだめだぜ?」


「・・・はい」


ここにきて分かった事がある。ファンタジーであろうが人間であるということだ。


そして、この後に受けた依頼で状況が変わることをカイトは知らない。

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