お姉ちゃんのヒミツ(妹目線の話)
「この『あたし専用目薬』、よく効くねぇ。ドライアイで目がちょっと霞むのが一発で治ったよ」
「良かったね、お姉ちゃん……」
「ねぇアネット、なんか目が引きつってない?」
「べべべべべべ、別に……」
「変なアネット……」
私はお姉ちゃんをなんとか煙に巻きました。こんなたわいない内容でもお姉ちゃんと彼女自身の体に関する話をするときは神経を使うし、結構ひやひやものだったりする。なんでって? それはこれから話します。
あの日、お姉ちゃんが事故にあって「緊急手術」を受けたときは私も生きた心地がしなかった。その時見た保険会社と電機メーカー連名のパンフレットに「
「あの日」の数日後、ママは私を呼び出して、こう言った。「お姉ちゃんはね、事故でね、もう、ダメだったのよ。でも、この方法なら助けられると、わらにもすがったのよ……」って。このとき言われた「
ある日、お姉ちゃんの日記を見て、あの日の日記に「部屋の奥に連れて行かれて本当の『あたし』を見させられた。『あたし』はきれいに復元されてまるでお人形さんみたいだった」と書いてあって一瞬、もうバレたかと思って心臓が止まりそうだったよ。だって、それ、今のお姉ちゃんのことじゃんって思ったから。あそこに埋められたそれまでの「お姉ちゃん」だけじゃなくて。
でも、今見てもまだ自分が機械だと思っているような行動は一切見せていないんだよね。例えば付け根にリボンが付いているようなかわいいUSBケーブルとかを買ってきて自分の体から直接コンセントに繋いで充電したりとかするようなこともないし。まだエネルギー補給は枕型ワイヤレス
それと、お姉ちゃんの体はきちんと作ってあって初期不良とか故障とかは今のところはないけどもしものときは夜に寝ている時にこっそり検査や修理をするつもりみたい。
そして、「何も知らない妹」のフリをする毎日が続いた。私はお姉ちゃんがいつも笑ってる日常を過ごしてくれるなら、それでいい。
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