少年と私の同居生活

ぽんた

少年と私の出会い

ニュースを見るのが嫌い。

凄く辛くて悲しい気持ちになるから。


「“20歳の女子大生、トラックに轢かれて死亡”……。」


普段はニュースを極力見ないようにしているけど、今日はたまたま通勤前にうっかり開いたSNSで見てしまった。


「何で、私じゃないんだろう…。」


顔も名前も知らない女の子の訃報に、思わず涙が出る。

ご家族が悲しんだだろう。

やりたいことがあったかもしれない。

彼氏がいて、結婚して子供を産みたかったかもしれない。

トラックに轢かれたのが、私だったら良かったのに。

私には家族がいない。だから、私が死んでも悲しむ人なんていない。


「……もう行かなくちゃ。」



職場の近くの公園のブランコに、小学3、4年生ぐらいの男の子が座っていた。


「(早起きして遊んでるのかな?)」


と一瞬思ったけど、少年のテンションは一目で分かるぐらい低い。

どうしたの?と声を掛けたかったけど、もうすぐ仕事だし…


「こんな時間からどうしたの?」


やっぱり、少年を放っておくことが出来なかった。

彼の目が、何だか今の私と同じ気がして。


「……別に。」


少年の反応は正しいと思う。

いきなり知らない大人に声を掛けられたら、誰だって警戒するよね。

今思えば、もっとマシな声の掛け方もあっただろうに。


「ごめんね。急に声を掛けて。

遊んでいる様には見えなくて。何かあったのかなって。」

「………。」

「すぐに話さなくていいからね。

…あ、そうだ。」


私は近くの自販機で、あたたかいレモンの飲み物を買って、少年に渡した。


「あ、ありがとう…。」


私は少年の隣に座った。

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