少年と私の同居生活
ぽんた
少年と私の出会い
ニュースを見るのが嫌い。
凄く辛くて悲しい気持ちになるから。
「“20歳の女子大生、トラックに轢かれて死亡”……。」
普段はニュースを極力見ないようにしているけど、今日はたまたま通勤前にうっかり開いたSNSで見てしまった。
「何で、私じゃないんだろう…。」
顔も名前も知らない女の子の訃報に、思わず涙が出る。
ご家族が悲しんだだろう。
やりたいことがあったかもしれない。
彼氏がいて、結婚して子供を産みたかったかもしれない。
トラックに轢かれたのが、私だったら良かったのに。
私には家族がいない。だから、私が死んでも悲しむ人なんていない。
「……もう行かなくちゃ。」
◇
職場の近くの公園のブランコに、小学3、4年生ぐらいの男の子が座っていた。
「(早起きして遊んでるのかな?)」
と一瞬思ったけど、少年のテンションは一目で分かるぐらい低い。
どうしたの?と声を掛けたかったけど、もうすぐ仕事だし…
「こんな時間からどうしたの?」
やっぱり、少年を放っておくことが出来なかった。
彼の目が、何だか今の私と同じ気がして。
「……別に。」
少年の反応は正しいと思う。
いきなり知らない大人に声を掛けられたら、誰だって警戒するよね。
今思えば、もっとマシな声の掛け方もあっただろうに。
「ごめんね。急に声を掛けて。
遊んでいる様には見えなくて。何かあったのかなって。」
「………。」
「すぐに話さなくていいからね。
…あ、そうだ。」
私は近くの自販機で、あたたかいレモンの飲み物を買って、少年に渡した。
「あ、ありがとう…。」
私は少年の隣に座った。
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