滅びる我が祖国と共に

kana

第0話 ここまで至るに

公国暦1900年1月

私フロンウォール・ミリアム少佐は軍人としての栄誉の最高司令官に任官してしまった。

本来なら大尉などと言う階級の者が最高司令官になるはずがなかった、しかしそこには深い理由があった。

まず我が国アンティール王国は国の存亡の危機に晒されていた。

公国暦1895年、突如我が国は敵国のミトワール帝国による宣戦布告を受けた。

理由は明白で我が国にある、ダリティー港だろう。宣戦布告の1年前にはミトワール帝国によるダリティー港明け渡しの交渉を受けていたのだ。しかしダリティー港は貿易の要であり、そこを失うと税収が半分になると言われるくらいだ、つまりこの交渉は我が国にとって最後通牒に等しかった。だから我がアンティール王国は拒否を示し翌年戦争が始まった。

我が国は背後に海があり東西どちらともミトワール帝国の傀儡国のソトリア国とタノビア国に挟まれ、南を見ればミトワール帝国とまさに囲まれていた。

それにより我が国はほぼ全方位から攻撃を受け開戦から5年で領土の半分を失ったのだ。

そして、1989年12月26日アンティール王国司令部の建物をミトワール帝国のスパイにより爆破され、佐官以上の殆んどが死に残っていた最高階級が私少佐だった。

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