第12話 新しい仲間、もも

  ルーラしてアリアハンに。

 さて、ホルモンの事はしばらく忘れて、補充要員の為にルイーダの店の登録所に。


 今回欲しいのは女の遊び人。名前は一度ボツにしたけど他にいいのがないから『もも』。

 果物の桃じゃなくて、お肉の腿の方。本人の名誉の為に『豚のもも』ではなく『牛のもも』でもなく、となると『鶏のもも』かな。いや折角だから『子羊のもも』という事で。(ラムちゃん?)


 どの数値を上げていいか分からないので、適当に平均化するように上げてみた。出来れば『ツンデレ』にしたい。※1


遊び人・もも:Lv1、HP14・MP7・力5・すばやさ8・体力7・賢さ8・運のよさ12。性格『甘えん坊』。(CV.釘宮理恵)


 うむ。甘えん坊になってしまったか。キャラクターの個性化は目立つが、しっかり役割分担が出来ている気がする。まぁ、結果オーライという奴で。


「ももさーん、かるびさんがお呼びよー!」

 しかしまぁ、転職後のLv1でなく正真正銘のLv1。これでサマンオサなんかに行った日には魔法おばばのベギラマで一発死にだな。とりあえず装備を充実させないと。


「まずは装備について、本人に希望聞きますか」

「えー!? あたし何着ていいのか分からないから、お姉さま決めて下さい」

「え?、お姉さまって、私の事?」

「他にいないでしょう。少なくともかるびの事じゃあ、ありませんね」

「ま、仕方ないわね。じゃ見繕ってあげるから、こっちに来なさい」

「はい。お姉さま」

「おい。何か、別の物語になってねぇか」

「いいんです。当時作者がハマってたみたいですから」※2

 この世界だから、ルビスさまが見てるになったりして。


「女の子だから、絹のローブ(+20)とかマジカルスカート(+25)が装備できるけど、出来るだけ守備力が高い方がいいから、かるびかテールにぬいぐるみ(+35)を貸して貰いましょうか」

「「やだ!」」

 ももとかるびは、同時に拒否した。


「何で?、貸してあげなさいよ。少しでも守備力高い装備させてあげないと」

「でも、猫ちゃん貸さないモン!」

「ももにしても、どうしていらないの?」

「あたし、確かに遊び人だけど、色物には手を出さないの。それにそれ、暑そう、汗くさそう」


「あっと、ちょっと待った。確か遊び人だったら、お洒落なスーツ(+42)とかパーティドレス(+40)がいけるんじゃないですかね?」

「あら本当。女の子だからパーティドレスの方ね」

「わぁ綺麗、あたし絶対こっちの方がいいですぅ」


「頭の方は鉄兜(+16)は装備できないし、木の帽子(+6)はちょっと嫌よね。仕方ないわ。私の銀の髪飾り(+20)を譲るわ。鉄兜は私が代りに使うから」

「わぁ! ありがとうございます。お姉さまぁ」

「まぁ、このドレス着て頭に木の帽子っていうのは確かにいけませんからね。ところでどうしてこの銀の髪飾り、鉄兜より防御力高いのでしょうか?」


「盾で一番防御力高いのは、テールの風神の盾(+35)ね。ももが遊び人の間だけでいいから貸してあげて」

「短かい装備でした」


「それからアクセサリーも出来れば防御力上がるものの方がいいんだけど、性格が変わっちゃうものもあるから、こればっかりは自分で選んで」

「えと、ガーターベルト(守+3)と銀のロザリオ(守+4)、ルーズソックス(守+5)、石のかつら(守+15)、挫けぬ心(体+10)、インテリ眼鏡(賢+15)、博愛リング(賢+15)、力の指輪(力+7)……?」


「結構、あるもんですねぇ。個人的にはガーターベルトが好きなんですが」

「却下!」


「出来れば銀のロザリオ(守+4)がいいですぅ」

「え、ルーズソックス(守+5)ではなくて?」

「はい。このロザリオ、お姉さまが使っていた物ですよね」

「え、ええ。確かに一時、使っていたけど」※3


「じゃあやっぱり、これで!」

「そう。それじゃ」

「あ、あの。かけて下さい」

「これを?」

「お願いします。お姉さま」

 月とルビス様だけが二人を見ていた……、などという事も無く、そこにいた人全員が見ていた。


「だから別のドラマですってば」

「オレ、何か頭痛してきた」


「それはって、あれ? かるびオレ口調に戻ってません?」

「だって今、豪傑だし……」

「ああなるほど。つくねを、ももに取られたみたいでスネているんですね」

「そうじゃねぇったら!」


「武器は、別に何でもいいんですけどね。どうせ遊び人の間は戦力として見ていませんから」

「そうなんですかぁ?」

「でも折角だから今残っている奴から一番攻撃力ある奴にしましょ。正義のソロバン(+110)は当然無理としても、えと、刺のムチ(+18)と鉄の槍(+26)のどちらかというと……」

「そりゃ鉄の槍だろ。いくら集団攻撃できたとしても殆ど敵の防御力で相殺され、削れて1・2ってところ」

「鉄の槍かぁ。これも愛着あるわよねぇ。つい最近まで使っていたんだもの」

「序盤でこの槍入手できた時、凄っげー嬉しかったんだよなぁ」

「へぇ、そうなんですか。あ、あれ、お姉さまどうしたんですか?。 鉄の槍持ったままぼーっとして」

「仕方ないです。つくねにとって、どうやら最愛の人が、その槍をずっと使い続けていましたから」

「あ……亡くなられ、ちゃった、のですか?」

「いえ、単なる単身赴任です」

「え゛……」

「ちょっと町おこしの為に地方にとばされまして」

「え、え、じゃ遠距離恋愛ですかぁ」

「だから気にしないで、しばらく放っておいていいですから」


 という訳で装備は、鉄の槍(+26)・パーティドレス(+40)・風神の盾(+35)・銀の髪飾り(+20)・銀のロザリオ(+4)。

攻撃力31・守備力103の堂々としたものだが、HP14しかないからヘタなところには行けない。魔女・魔法おばばからベギラマ喰らったらそれだけでアウト。

 バハラタ……もハンターフライのギラが怖い。イシスあたりでせめてLv5くらいまで上げるか。うまくいけばキャットフライからぬいぐるみとか地獄のはさみから青銅の盾とか取れるかも。まぁ、もういらんと言えばいらんのだけど。


 レベルはさくさく上がる。HPも30くらいになったからバハラタへ。狙いはハンターフライの身かわしの服とキャットバットのぬいぐるみだけど、ちょい短期間だし。それは期待しない。


 最初はサクサク上がったレベルも7・8あたりで頭打ち。HP50近いな。宝箱GETできなかったけど次へ行くか。ベギラマにもそろそろ耐えられそう。サマルトリア……じゃなかったサマンオサに跳ぶ。


 もはや鉄兜も鋼の鎧もいらないけど、現状で一番敵のレベルが高い、つまりは一番手っ取り早くレベルが上げられるのがこの辺と、その洞窟。

 正直シャーマンのマホトラが鬱陶しいけど、直接攻撃は弱いしリレミト分のMPにのみ気を付けていれば単なるカモだ。ま、いざとなったらテールがリレミト分マホトラし返すしね。


 ほんのしばらく、MP切れて出直し繰り返している間にももは早々にLv20になった。遊び人の間に他の数値上げるつもりもないので早々にダーマに跳んで賢者に転職した。


・賢者もも:Lv1、HP56・MP42・力38・すばやさ24・体力29・賢さ21・運のよさ74。

装備は、雷の杖(+45)・マジカルスカート(+25)・風神の盾(+35)・銀の髪飾り(+20)・星降る腕輪(すばやさ×2)。

攻撃力83・守備力128。


 雷の杖は攻撃力の高さより、道具としての効果をねらっての事である。

 ただし、まだネクロゴンドに行くには早すぎる。多少レベルを上げてからにしないと。


 でもってLv15あたりになってようやくサクサクとレベルアップしなくなったし、他のメンバーがサポートすれば強敵を相手にしても何とか生き残れるだろうから、そろそろネクロゴンドに挑戦してみようか。



     ★



※1 当然、そんな性格は無い。


※2 2008年当時は『マリア様がみてる』が、まだコバルトで連載中。アニメも放送中であった。


※3 銀のロザリオ(守+4)確かに、この直前はつくねが装備していたが、どちらかというと最初にテールの方が装備していたし期間も長かった。

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