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第19話

あれから 1ヶ月ちょっと


凛華もすっかり

ここでの生活に慣れた…と思う


最初の数日は借りてきた猫状態で

何を言っても仕方無く肯定していた


が…


今では素の凛華が見れるようになった



無理矢理に連れ帰った翌日

仕事へ向かった俺が

夜マンションへ戻ると


電気もつけず真っ暗な部屋で

凛華はソファで

立てた膝に顔を埋め


静かに涙を流していた


どうした?そう声をかけた俺に

ヨウの為にバイトへ行く事だけが

自分に出来る唯一の事だった


それを失ってしまったら

自分が…わからない


その言葉に…

どんなにクソみたいな状況でも

凛華を解放して元の居場所へ

戻してやった方がいいんだろうか


そう思い

“ここから出て元の生活に戻りてぇのか?


ここに居ても…


お前がお前で居られないなら…


意味がねぇ



帰る…か?”


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