たなべ

或る日

 雪が降った。私の住む町は白っぽくなった。

 路にはまっさらの白と、

 それを踏み潰す黒い足形。

 自然と道ができていて、 

 ありがたいありがたいと私は歩く。

 そういううちは二流。


 いつしか私は新雪のところを

 わざわざ歩くようになった。

 そうすると私の通ったところが道になって、

 それはきっと誰かのための道になって。

 そういう風に私は生きてる

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