第23話一安心
「ただいまぁー」維が元気に帰ってきた。
一目散に維のもとに行く。
「大丈夫か?」
「うん。捻挫やった。1週間ぐらいで良くなるって!」維は右手でピースをする。
「そっかー。ごめんな。」
維がビックリした顔で俺を見る。そして、維らしい笑顔で「なんで光司君が謝るの?完全に維が悪いしね〜!!」
「そうよ。維だけが、悪い。」維のおばちゃんが恐い顔で維を見る。
「はい。はい。そうですね。反省してまーす。」って維が言うけどヤレヤレっと感じにおばちゃんは聞き流す。
「はぁ~。でも、よかった。維が無事に見つかって。不安すぎてゲー吐きそうやった。」
「もう、大げさやし〜」って笑い飛ばした維だったけど、落ち込み過ぎてる俺をみて一瞬にして真剣な顔になり‥‥‥‥‥「ごめん。」っと小さい声で謝った。
「次からは1人で行動しないで下さい。たのんます。」っと頭を下げると維が「たのまれます〜。」っと頭を下げる。
2人で顔を見合わせて爆笑する。全然‥‥‥おもんないのに‥‥‥爆笑した。
維がいつまでも爆笑できるように維を守りたい。そう強く強く願った。
GWがおわって学校がはじまった。うーん。退屈やー。おっさんが小学生してるんやから暇やわな‥‥‥‥‥。さくらちゃんは、今日も飽きもせずに、せっせとイタズラしてる。さくらちゃんも中身は30歳前後やと思うんやけどな‥‥‥‥‥。いつ3周目になったかはわからへんけど‥‥‥‥さくくんが不倫したーって周りが騒いでたんが27.8歳やったからな‥‥‥‥‥。それぐらいやろな!!
でも、2回もタイミング良く死の機会があったんやな‥‥‥‥それもすごいな。ある意味‥‥‥強運やな。考えていたら、さくらちゃんが人生をやり直すきっかけの出来事が来になってしゃーなくなった。だってー不倫がバレて大騒ぎになった時にタイミング良く2回も死ねる??
うわぁぁぁぁぁぁ気になったら‥‥‥‥アレしか思いつかん。さくらちゃんに限って‥‥‥‥そんな事はないはずなのに‥‥‥‥気になる。アカン!気になって授業どころやない。
今日の昼休みに呼びだして聞くしかない。じゃないと、ずっと気になって何にも手につかん!
さくらちゃんがアレして人生をやり直したんちゃうか??その事しか考えられず様子のおかしい俺を心配して、こっちを見ている維には、まったく気づかなかった。それが大誤解を生んでしまう事なんか眼中になかった。
4時間目が終ったら急いでさくらちゃんの所に行って‥‥‥‥周りに聞こえない声で「給食を食べ終えたら体育館裏に来て。聞きたい事があるねん。」
「いいけど。あなたのお姫様が誤解して泣きそうやけど??」ってさくらちゃんが言うけど意味がわからずに「どうでも良いー。」って言って気にもかけなかった。
その様子を維がじっと見ていたなんて知らんかった。
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