最終決戦とその後の冒険

【ポケモンリーグ】


 いよいよシナリオ上のラストバトルである。説明される通りの連戦で、途中で敗退したら最初からやり直しである。負ければ当然お金が半分になるので、今のうちに回復アイテムなどを買えるだけ買っておこう。


 ちなみに内部でもセーブは可能。ただし勝ち抜くか全滅しない限り出られなくなってしまうので注意。


《カンナ》


 四天王の季にして最強格である。「凍っちゃったら動けない」というのはまさにその通りである上に、追加効果以前に氷タイプの一貫性が恐ろしい。あまりないとは思うが、もし水タイプ不在のパーティであれば大苦戦を強いられるだろう。


 それでも4匹目まではさほど苦労しないだろうが、最後のラプラスが非常に強い。ハイドロポンプと吹雪を的確に撃ち分け、耐性のないポケモンに致命傷を与えてくる。かといって水タイプを出せば、怪しい光(混乱)・のしかかり(麻痺)でまともに行動させてくれない。とはいえ一撃でやられるよりはマシなので、長期戦の構えでいこう。


 ちなみにカンナの部屋の水場では、すごい釣り竿ではポケモンは連れないが、ボロの釣り竿やいい釣り竿なら釣れる。「眠る」「自己再生」などを使うチャンスなので、手持ちが覚えているなら竿を持ち込むとよい。



《シバ》


 四天王の叔にして最弱。今さらイワークとか舐めてるのか、しかも2匹! ……とはいえ油断して半端な技を使ったりするとエビワラーのカウンターを食らったり、経験値目的で入れ替えるとカイリキーの地割れを食らったりして焦るかも知れない。だからといって、こいつに負けるような事態はちょっと考えられないが。


 余談だが、地割れといえばサカキが開発した技であり、ゲーム中でもこれを使うトレーナーはサカキとシバだけである。もしかしたら2人は何らかの縁があるのかも知れないが、ゲーム内では語られないし、派生作品でも掘られているのを見たことはない。二次創作の題材としてはおいしいかも知れない。



《キクコ》


 四天王の仲。バトル前のセリフからもわかるように対戦ガチ勢であり、その実力は本物。ゴーストと毒の使い手なので、とにかく先手必勝である。混乱が厄介なので、気になるならディフェンダーで自滅ダメージを軽減するのも手か。


 敵の主力は固定ダメージなので、HPを高く保っていれば倒されることはまずない。しかし、眠らされたらすぐに起こそう。さもないと「夢喰い」で大ダメージを食らう。「ポケモンの笛」を多用することになり、部屋の内装も相まってシオンタウンを思い出すだろう。


 最後に繰り出すゲンガーは、なぜか催眠術の代わりに毒々を覚えている。これでは夢喰いが死に技である。それにしてもセキチクジム秘伝の毒々を覚えているということは、彼女もセキチクジム関係者なのかも知れない。セリフではオーキドとの因縁も語られ、年の功に見合うだけの背景ストーリーを秘めてそうだが、派生作品含めて語られることは少ない。



《ワタル》


 四天王の伯。聖なる伝説の生き物であるドラゴンの使い手。ドラゴン軍団は確かに強力だが、攻守ともに穴があるため、対策次第ではあっさり勝てる。逆に、無策で挑むと非常に強いとも言えるのだが。


 まずは攻めの穴。実は最初のギャラドスを除けばノーマル技と、龍の怒り(40ポイント固定ダメージ)しか無いので、ゴーストを出せばほぼ完封可能である。あるいは、毒や格闘タイプを出すと「高速移動」を連発する(ダメージはないが設定上はエスパータイプなので、弱点を突けるとAIが判断している)という致命的なポカをやらかす。一応ピカチュウ版では技が大幅に変更されたが、それでも半端な特殊技ではあまり怖くない。


 つぎに守りの穴。最初のギャラドスは電気4倍、最後のカイリューは氷4倍であり、中堅以上の技を当てればまず確実に倒せる。それ以外のポケモンも氷が有効だ。レアな技マシンや伝説のポケモンに頼らずに氷技を使いたい場合、パウワウ→ジュゴンが手頃でおすすめである。



《ライバル》


 主人公の前に立ちふさがるのは、最後になってもやはり彼である。メンバーは前回とほぼ変わらないが、レベルは大幅にアップしており、まさにラスボスにふさわしい強さである。


 特に強いのは、全てのパターンにおいて2番手で繰り出すフーディン。強力なノーマルや地面技で、できれば一撃で倒したい。それさえ突破できれば、あとは「おさらい」のようなものである。それぞれの弱点を的確に突いて、あるいは敵の得意技を有利なタイプで受け流して、確実に勝利していきたい。


 新たなチャンピオンになった主人公は殿堂入りを果たし、エンディングが流れる。最後の「THE END」が出てきてから数秒後に自動セーブされ、ボタンを押すとタイトル画面に戻る。なので要注意。後のシリーズでは殿堂入り時点でクリアデータがセーブされるが初代は違うのだ。



【その後の物語】


 エンディングを迎えたデータを読み込むと、マサラタウンの自宅前からスタートする(回復はしていないので要注意)。


 オーキド博士に会っても追加イベントはなく、相変わらず図鑑の評価をしてくれるだけである。ポケモンリーグを再び訪れても、チャンピオンではなく挑戦者として四天王&ライバルと戦うことになり(逆に言えば、何度でも経験値とお金を稼げる)、セリフすら変わらない。


 後のシリーズと比較すると、クリア後の要素というものが非常に乏しい。これは初代ゆえに仕方ないところではあるのだが。一応、パソコンを調べると「殿堂入り」データを確認できる。これは直近の50回分を保存してくれる。無駄に多いのだが、回数を重ねても特典などがあるわけではない。しかも、理由は謎だがバグって内容がおかしくなることが多い。



【ハナダの洞窟】


 クリア後における実質唯一の変更点は、ハナダの洞窟に入れるようになるということである。ハナダシティから入口が見えていたが、クリア以前に入ろうとしても人が邪魔していた。殿堂入りを果たしたあとは入場する権利を得たのか、もはや主人公の邪魔をするものはない。


 ハナダの洞窟(タウンマップによる正式名称は「名無しの洞窟」)は、「赤緑」「青」「ピカチュウ」のバージョンごとにマップ構造が異なるという凝った作りである。構造は複雑ではあるのだが、全3フロアで特に仕掛けなどがあるわけではない。アイテムを回収しつつ、少しずつ探索を進めていきたい。もちろん大量のモンスターボールもお忘れなく。


 ちなみに、ここに出てくるポケモンは図鑑の分布に表示されない。意外な進化後のポケモンが出てきて驚いた方もいるのではなかろうか。赤緑青ではマルマインの自爆に注意。ゴーストに入れ替えれば安全にやり過ごせる。


《ポイントアップ》


 赤緑および青版では2階の迷路地帯に1個落ちている。実は隠しアイテム以外で手に入るのはここが唯一だったりする。全て回収していれば6個、つまり2つの技のPPを最大にできる。


 一方、ピカ版では各フロアに1個ずつ、計3個が隠しアイテムとして配置されている(他の場所と合わせれば総計8個)。怪しい岩を見つけたら迷わずチェックしよう。


《vs.ミュウツー》


 グレン島のポケモン屋敷の研究ノートに記録されていたポケモンである。Lv70であり、驚異的なパラメータから放たれるサイコキネシスの威力は脅威の一言である。


 一方、状態異常などに耐性があるわけではないので、相変わらず眠り戦法で完封可能である。サイコキネシスが選ばれる確率は1/4であり、さらにバリアーや自己再生といった補助技も使うので意外と隙は多い。眠りさえ入ればほぼ勝ち確定だろう。


 ミュウツーは本当に強い。どのくらい強いかといえば、レベルはそのままで技マシン17で「地獄車」を覚えさせる(バリアーを上書き)だけで、アイテム無しでポケモンリーグを単独で制覇できるくらいである。


 ミュウツー自体を対戦(ポケモンスタジアム等も含めて)で使うのは邪道だと考えるプレイヤーでも、本格的にやりこむ上でのインフラ構築には欠かせない存在。ぜひ上手に付き合いたいものである。

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