第21話 体育祭前夜
美麗さんとのこれからの関係について、沙耶とすこし話しておこうと思う。
今までも婚約者になってくれたらいいな。とは思ってたけど水族館デートを経て、その思いが強くなったというか。
元々そう思ってたし、そろそろタイミングもいいんじゃないかなってね。
そういった経緯で、自宅のリビングでテーブルを挟んで向かい合って座っていた沙耶と話すことにした。ちょうどご飯のあとだったからね。
「沙耶、ちょっといい?」
空気で感じ取ったのか大事な話だろうと姿勢を正してくれる。
「うん。どうしたの?あらたまって」
「ありがとう。-----そろそろ龍宮寺さん、あー美麗さんとの関係を進めたいと思ってさ。」
「うん!いいと思うよ!」
うおっ。身を乗り出して賛同してくれた。よかった、大丈夫そうだ。
「よかった。それじゃあ、指輪の準備もしないとだね。何号なんだろ…どう調べるのがいいのかわかんないんだよね。女性目線で…沙耶なんかいい案あったりする?」
「6号がいいって聞いたよ?」
「ん、ちょっと待て。またいつものか!?」
「いつもの?」
こめかみを抑えつつ、聞いたらすっとぼけで返ってきた。
首コテンッとするな、かわいいな!
「-------うん。まあいいよ。助かったし、ありがとう。それじゃあ6号でお願いしておくかー。」
「うん!いつでもうちに住めるようにしてるって!」
「はやいはやい!話の流れが早すぎるよ沙耶さんや。どぅどぅ」
ずいぶん前のめりガールだったため、一回ブレイクタイムを取ろうと提案し、紅茶を入れる。
え、紅茶の銘柄?プリンスオブウェールズですけどなにか…?中学の時に名前かっこいいって思ってから飲み始めていつの間にか本当に好きになった。黒歴史ではない。かっこいいからな。
そうしてさきほどまでと関係のない雑談を交えつつ、紅茶を楽しんだ。しばらく雑談していると落ち着いた空気になってきたので、また話を再開する。
「さっきの話だけど、一緒に住めるんだ美麗さん。てっきり会社継ぐとか屋敷があるとかかと。」
「美麗さん次女だよぉ。会社は継がないって聞いたよ?」
「まって!ほんとまって!!俺より全然詳しいじゃん!!自信なくすってぇ!!」
沙耶が横にきて頭よしよしされた。元気出た。頭から胸に突っ込んで英気も養った。
そんなセクハラをしてみたら、手を引かれて寝室に向かおうとしたので慌てて止め、「まだ待って!話せばわかる!わかった、夜がんばるから!」と
「そういえば、長女には会わなかったな。仕事だったのかな?」
龍宮寺家の長女か…。気になるっちゃ気になるな。どんな人なんだろうって。まあ、婚約の挨拶の時には会えるだろうし、楽しみにしておくか。
「仕事だったんじゃないかなぁ?美麗さんのお姉ちゃんもう働いてるからねぇ。」
ほう。やっぱそうなのか。
何はともあれ、沙耶には普段からちょこちょこ話してはいたから、反対とかそういった気持ちがなくてよかった。これであとは、美麗さんの気持ちだけになる。
ふむ。気が早いけど、美麗も住むってなったらこの家じゃ部屋が全部埋まるのか。こっちもまだ考えるのは早いけど、朱莉もくるとしたら引っ越しも考えないといけないなあ。
いつになるかはわかんないけど、引っ越しは絶対必要にはなるから、頭には入れておかないと…。
そうして美麗さんの話はひと段落した感じだ。
そしたら朱莉の話もしておかないとだな。すぐじゃないけど、婚約者になってほしいと思ってるからね。
「そういえば朱莉とはまだ会ったことないよね。こんど美麗さんも誘ってみんなでバーベキューとかする?前に使って屋上よかったし、また予約したくない?」
「賛成!みんな揃うの楽しみ!あ、でも私、朱莉さんとは会ったことあるよ?」
「え、そうなの!?」
「朝倉先生に連絡先聞いて、直接お話したの。」
「え、いつ…?大体いつも俺と一緒にいるよね??」
「ほら、美麗さんの家行ってたじゃない?」
あのときか!
なんだろ、あまり詳しくはないが大奥もこんな感じだったのかな?沙耶の立ち回りが凄すぎる…。普通もこんなもんなのかな…?うん。わからんな。
「なるほど…。それじゃあ、美麗さんと朱莉は初対面って形にはなるだろうし、一回集まってみるのは良さそうってことでいいんだよね?」
「うん!今後もいろんなとこにみんなで行きたいね!」
「夏休みになったら、沙耶が前から行きたがってた海とかキャンプにも行こうな!時間もあるだろうし!」
沙耶と朱莉もまだ一回しか会ったことないようだし、いい機会か。初めての集まりだし4人にしておくかな、家族は呼ばず。
さすがに、初手から龍宮寺家一行はだめな気がする。場が混沌とする未来しか見えない。
まだ夏休みは先だが、することたくさんで楽しみだ。そして明日は体育祭だ!男子のみの競技もあるし、がんばるぞ!
意気込んだまではよかったが、夜は長かった。沙耶さん明日は体育祭だよ…?
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