第14話 精子バンク



ゴールデンウィーク初日!今日は精子バンクにやってきました!


住んでいる場所が変わったので、検査の時に訪れた精子バンクとは違うところだったので、ちょっと道に迷った!


ゴールデンウィークだからか、ナンパも多くてそのなかには


「精子バンクいくの!?いいよいいよ、あたしらがヌいてやっからさぁ!」


なんて下卑た顔のギャル集団に言われ無理やりホテルに連れていかれそうになって逃げた。そしたら普通に迷った。


桜庭高校の子達は、みんなちゃんと自分を律しててすごいんだなって思い知ったよ。今日ここにこれてよかった。少しは恩返しできるかな。




なにも今日は金欠になったから来たわけじゃない。そもそも使うと思った寝具代とか浮いてるしな。あっ、もうちょっとで一か月も一緒に寝てるのか。時間経つの早いな。


そんなわけで、精子バンクのシステムを利用しにきた。お金のもらえる通常の提精や18歳以上の義務の提精以外にも使えるものがある。


それが、男性から特定の女性に対して精子を渡せるって制度だ。


人工授精にはなっちゃうんだけどね。それは申し訳ない。だって、一回身体を許したら結婚が当たり前の世界だから…。


選ばなかった罪悪感もあるし、よろしかったら…みたいな感じで卒業の時に伝えようかなって。使う使わないも、いつ使うかも相手が決められるし。


なので、その制度を使う男はその分の精子を別途精子バンクに預けておかないといけない。ってわけ!いざ!!




建物内に入り、すぐに受付があった。ここは前のとこと一緒だな。



「こんにちは!」


「ようこそいらっしゃいました。ご予約はされてますでしょうか?」


「えっ、予約!?どうしよ、なんもしてねえ…。そういうもんだったのかあ。すいません」


「ああ、いえ、大丈夫ですよ!落ち着いてください!ひーひーふーです!ひぃーひぃーふぅー!」



ちょっと取り乱したら、妊婦さんの出産現場だった件について。



「あ、全然。すいません、大丈夫です。」


「ほっ。よかったです。本日はどのようなご用件になりますか?」


「あー…なんていうんですかね。あの、特定の女性に精子を提供する----」


「えぇ!?!?ど、どへんたい…?」



おい!どういうことだ!国が運営してんだろここ!!責任者だせ責任者!!!


驚く声が聞こえたのであろう、俺がツッコむ前に受付横のドアから新しく女性の職員が慌てて出てきた。



「ちょっと朝倉さんどうされました!?」


「あさくらぁあ!!!?」


「はいぃぃぃ!!!」




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受付を移動し、別室に案内された。先程ドアから出てきた職員さんと二人きりだが、部屋の一面はガラス張りで周りにも人がいるのが確認できる。



「はい。すいません…。落ち着きました。」


「大丈夫ですよ。それに、こちらにも不手際がございましたので。申し訳ございません。」


「いえ------ちなみに、本当にちなみになんですけど、さきほどの朝倉さんには姉妹はいらっしゃいますかね?」


「確認してまいります。」



そう言って出て行った職員さんを見送り考える。


俺の担任の朝倉先生。一応あれでも、あんなんでも桜庭高校の教師。いわばエリート教員だ。


そう考えるとここで働けるエリートで朝倉…。おっとりした感じではなかったがどことなく、雰囲気が似ている…。いや、髪色は黒と茶色で違うか。そんな偶然早々ないよ。うん。名字が一緒なだけだ。気にしすぎだよ。そんな、まさか、ねえ?


そんなことを考えていると職員さんが帰ってきた。



「姉が桜庭高校の教師をしているそうです。」


「だろうねえ!!!!」



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「いえ、ほんとだいじょうぶです。すいません。」


「ほ、ほんとうに大丈夫でしょうか?だいぶお疲れのようですが…」


「驚いただけで元気ですよ。----------あの、一個質問いいですか?」


「それならいいのですが…。はい、私で答えられることであればお答えしますよ。」


「受付の人も搾精員として指名できますか?」


「えっ…朝倉を…ですか?」



そんなゲテモノ食ってる人見る目を向けないで。そういう反応になることやってんだあの人。さすがあの姉を持つ者。血は逆らえないってか?



「はい。いけますかね?」


「大丈夫です。一応本人にも確認してきますね。」



職員さんが出て行ってすぐにここまで驚いた声が聞こえてきた。


よし、さくっと出すもん出して朝倉妹の連絡先でもゲットして帰るか!






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補足:精子バンクの職員は未婚で固められてます。既婚の教職員との職業選択の分岐みたいな感じです。


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