第14話  俺の許婚は怖い!!

「『果林かりんもいるって? 本当かい!!」


「そうよ、私の妹よ。嬉しい?」


「でも、『果林』は怪物の正体だからな……取り合えず、俺は『梨花』だけいれば良いよ」


 それを聞いた、『俺の梨花』は目を吊り上げて、怒っていた。なんで!?


「私は、妹をあなたに会わせると言ったのよ? アニメのキャラクターを会わせると言ってないわ!!」


「だって、梨花……」


 梨花は、大きく息を付いて俺に言った。


「有栖川君は、本当にこの見合いの意味が分かってるの?」


「お互い、代理だよなぁ~?」


「ええ、あなたは櫻子お姉様、私は従兄の三条聖夜兄様の代理でへきたわ。でもその意味が分かってる?」


 美少女に凄まれて、俺はビビッてしまった。


「三条リゾートもAIグループも大きな事業展開を合同でしようとしてるわ。特にAIグループが北関東に建設予定のテーマパークには、三条リゾートの力がどうしても必要なの。私たちの結婚は両家を繋ぐ橋渡しみたいなものなのよ」


「俺は、そんなことは何も聞いてないぞ? 大体俺は太蔵さんの子供でもないし?」


「あら、櫻子お姉様の代理でにいること自体、将来はAIグループに入るという前提でしょう?」


「んな、馬鹿な~~」


「とにかく、私は育ててもらった恩のある三条家の役に立つように教育されてきたわ。本来なら、聖夜兄様が櫻子お姉様と結婚するはずだったのでしょうけど、櫻子お姉様が逃げてしまって、私にお鉢が回ってきたのですもの。この縁談、破談は有り得ないのだということだけは、覚えておいてね」


 俺は、なんかビビってきたぞ。


「んな、んな、馬鹿な~~」

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