第15話

放課後⋯


みんなが帰宅や部活に向かう中、私は葵に学校を案内してもらっていた。


明瞭とあまり変わらない教室、グラウンド、体育館、


この高校を今年卒業するはずだった、にぃにと龍くん。


知らない訳が無い。


2人がトップに立ってたのは知ってる。


2人が死んで、今は私と同い年の子たちが藍瑠を守ってるのも。


3年で幹部は、にぃにと龍くんだけだったから。


私が知っているのは、ただそれだけ。


だから、知ってるかと聞かれたら、知らないに等しいから知らないと葵には伝えた。


「…り、瑠璃!?」


「あ、ごめん。な〜に〜?」


「あと見たいとこあるー?って

大丈夫?今日はもう帰る?」


すっごく心配そうに私の事を見つめてくる。


「大丈夫!浸ってたの!」


「ほんと?」


「ほんとほんと!」


「ならいいけど」


「じゃあね〜、学校でにぃにと龍くんがよく居た場所に行きたい!」


「え!?」


「え?無い?あの2人真面目に授業とか受けてたんだ」


「受けてるわけないじゃん笑

来ない日もあるし、来ても遅刻だし、教室になんてほとんどいたことないんじゃん?」


「じゃあ、あるよね?学校で溜まってた場所!」


「あるけど、、、そこ行きたいの?」


「行きたい!」

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