第8話
田川さんは本来は育児中の短時間パート契約(9時半~16時)であるが、人員不足のため17時過ぎまで残業されていた。
しかし、これ以上退社時間が遅くなるとお子さんの保育園の迎えに間に合わなくなるため、極力、余計な電話を取らないようにしていたからだ。
隈元係長は会議などで不在がちのため、
「私と半田さんの電話+隈元係長の電話+半田さんの電話」の3台の対応をしなければならないことも多く、さらに退院調整看護師とMSWは全員医療用PHSを所持しているので、自分の担当患者さんの件で病棟看護師や担当医からPHSも掛かってくる。
1人で電話3台+PHSの対応をするなんて、阿修羅様でもない限り不可能だ。
また、隈元係長はMSWの人員不足のため、入院相談の対応をされていたが、不在時に病診連携担当や医事業務委託職員より、
「私が最初に入職した唯一の正規MSW」
という理由で隈元係長の入院相談の対応の代理を依頼されることも多く、本来の業務をなかなか進めることができなかった。
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