お化けパンプキンパイをきみに

 2025年10月4日開催『毎月300字小説企画』第34回お題『疑う』参加作品。

〝ぼく〟とククルとお化けカボチャ。


  *


「わぁ……」

「にゃう……!」


 裏庭の畑でぼくと使い魔のククルを出迎えたのは目を疑う光景だった。

 昨夜、試作品の成長促進薬を与えてみたのでその成果を確認しにきたのだけれど……。


「家と同じぐらいありますよ、ご主人!」

「さすがに大きくなりすぎだね……この薬は要改良だ」

「でもでも! これでパンプキンパイがたっくさんできますよ!」


 ぼくらの住まう小さな家とほぼ同サイズまで急成長したカボチャの大群を適正サイズに縮めようと杖を振りかけたところで、わくわく顔のククルにそう言われて手を止める。


「……そうだね。特大サイズのパイをたっくさん作っちゃおう」

「やったー!」


 かわいい期待に応えるべく、ぼくは収穫のために杖を振った。


(300字)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る