異世界唯我独尊!〜人は1人では生きられないが1人で生きてみたい生き物です〜

@yukingakakumakuma0804

第0話 プロローグ:いつまで経っても大人になれない心

 1.異世界訪問?

『人は1人では生きられない』という言葉があるように人は現代で1人で生きようとしても、衣食住のどれを取っても誰かしら他人の力を頼らざる得ない。(世捨て人は1人で生きているだろうが)


 だけれども厨二病に罹った事がある人なら1度は考えた事があるんではないだろうか“自分だけの力で世界を生きてみたい"と、そんな事は無理だと大人になった今ははっきりと理解しているが時折妄想してしまうのだ-最強で万能な自分を-


 そんな子供じみた妄想から抜け出せない俺は24歳で絶賛実家でニート中だ。高校卒業後普通に就職して普通に生活していたものの、人とコミユニケーションを取るのが苦手で更には要領が悪いのが拍車をかけ…まぁ結局は居心地が悪くなったので自分から会社を辞めたのだ。


 そうしてニートになった俺は余った時間を趣味のアニメ鑑賞や漫画に費やし時折アニメ等で良い設定だなと思うと妄想の世界に入っては主人公になってその世界観で無双するという退廃的な日々を繰り返す。今日もそんな日々を繰り返すだろうと思っていた俺の目の前には、鏡に映し出された自分がいた。


 だが俺の目の前には鏡なんて物は無かった、そこは本来リビングの空間であった、のにも関わらず鏡で幾度も見た自分がいたのだ


(なんだ?寝ぼけているのか?いやでも頭はハッキリしているし、なにより空間が割れてる…?なんだこれ。まるで俺がよく妄想するパラレ…)


「正解、パラレルワールドのお前だよ」頭で現状を整理していると考えていた事が見透かされたかのように目の前の“俺"が話し出した。


「どの世界線であっても俺の考える事は同じなんだな」


 ハハハと楽しそうにしている“俺"そんなもう1人の自分の様子を見て俺は呆ける事しか出来なかった。そんな俺を見てもう1人の俺は笑いを耐えながら話しかけてくる


「まぁ、ちゃんと説明してやるから安心しろよ。今流行りの異世界訪問ってやつだ」


 異世界転生なら流行っているが異世界訪問なんて聞いた事も無いし異世界に訪問するのは俺じゃないのか…とガッカリしながらも目の前の出来事に隠しきれないほど自分はワクワクしていた。


 ✂ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー✂


 2.異世界の俺は有能だった?

「簡単に説明すると俺は異世界、お前の想像するような“剣と魔法と魔物がいる世界"から来た。」


 ある程度察しがついていたがやはりもう1人の俺は魔法がある世界から来たらしい、しかし何故?そう考えているともう1人の俺が疑問を答えるかのように話し出した。



「お前も俺なら考えた事が事があるだろ?自分1人の力で生きてみたいと、そして俺はそれを叶える力を持っていた。といっても最初はただの魔法使い見習い、お師匠様や本物の魔法使いに比べればどこにでも-こっちの世界じゃ-


 そう、どこにでもいる人間だった。だからこそ俺はいつか誰にも頼らない1人で何もかも出来る誰しもが憧れる様な魔法使いになりたいと思ったんだ。


そこからは独学で頑張ったさ、誰にも頼らないよう誰の手も借りないように魔法を極めるにはどうすれば良いか、何度も何度も考える内に気が付いた。俺には頭も手も足も何もかもが足りないってね


 だから俺は始めにゴーレム錬金魔法から手を出し始めた、自分の手足の様に動く忠順な駒が欲しくて。試行錯誤を繰り返したさ、誰にも頼らなかったからな。


あの時の俺はまだ頭が固かった、ゴーレム錬金魔法なんてポピュラーな魔法は専門の魔法使いがいるんだから教えを乞えば無駄な時間を使わずにいたものを…


 話が逸れたな、まぁゴーレム錬金魔法はなんとか成功したんだ、一時はそれで飯を食っていた時期もある位には。そしてある程度金が金が貯まると次に目指した目標は自分自身の複製だ、だがこれが難しいのなんの…


 この目標を達するには時間が足りない、そう考えた俺は目標を変え不老長寿を目指した。そこからはゴーレム錬金魔法を極めたよ、必要な媒体を採取する為に作った戦闘兼採取用ゴーレム・錬金魔法の補助をする応用型補助ゴーレム・身の回りの世話を任せる使用人ゴーレム等々…


一部は市場に出して資金を集めたりもした、そうして研究を進める内に俺は国で有数のゴーレム錬金魔法使いとなっていた。


 そしてゴーレムを使って不老不死の研究を続けて数十年、俺はやっと不老長寿になる薬を作り出した。といってもその頃には俺はもう60歳を過ぎていた


その歳で不老長寿になった所で…と半ば自分自身に呆れていたが俺の心はまだ諦めていなかった、そうして不老長寿になった俺は当初の目標だった自分の複製に研究を明け暮れた数十年、百十数年、数百年経ちやっと複製魔法が完成したのだ。


 それまでに国が不老長寿を嗅ぎつけて狙ってきたり闇社会からの勧誘等色々あったが…今は関係の無い話だ。そうして複製魔法を完成させた俺は不老長寿となった自分を媒体にして不老長寿の複製体を作り出す事が出来た。


 そこからは飛ぶ鳥を落とす勢いで魔法を極めたさ、なんせ同じ目標の同じ思考をした自分がいくらでも作り出せるんだからな!でも最初は警戒したさ、いくら自分自身とはいえ本当に信頼していいのか?


オリジナルである存在を邪魔に思わないのか?と、だがまぁもし自分が複製体だったとしても別にオリジナルを攻撃する訳もしないし、複製体も同じ考えだった。


 そして情報共有出来る魔法を開発したり膨大な量の情報を処理するだけの自分達や魔法以外の剣を極める自分達や狩りや農業、国を治める為の知識を学ぶ自分達等々本当に様々な分野に手を伸ばし自分だけの国が作れる程の人数や知識、武力が揃った。その頃には自分達の大半は地下に国を興し、そこで様々な分野を極めさせていた。


 そんなある日、宇宙研究をしていた複製体の俺が面白い事を俺達全員に情報共有魔法を使って教えてくれた。


『宇宙を研究していたら面白い仮説を1つ思いついた、この世界だけでなく色々な、それこそ俺達がやっている様な魔法を極める俺や剣を極める俺、色んな方向性を伸びた俺達がいるように色んな方向性を持った世界が複数あるんじゃないか?』


 衝撃だったよ、そんな事考えた事も無かったからな。だがそれに興味を持った俺達は魔法や物理学その他の力を合わせて並行世界の証明に尽力したよ


そしてそれが証明したと共に並行世界への行き来出来る魔法が完成したんだ。色んな世界に自分を派遣したさ、魔物に支配されている世界・魔物が存在せずに人間同士で争っている世界・そして魔物も魔法も存在しない“この世界”


色んな世界で研究する事は沢山あった、この世界だと魔法が無い事で発達した科学という分野に興味を持って俺達はやって来た。ここまでは理解出来たか?」

 

 そういうと満足したかのようにもう1人の俺は口を閉じた。正直話が長すぎでほとんど聞き流してしまった俺は正直に言う


「簡単に言うと?」

 

ハァ…ともう1人の俺は呆れた顔でため息をついた。

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