第8話 ある女性の依頼/愛という歪み

「さて、反撃だ」

俺と相棒は構えた。

俺たちとは対称に

「イケメンを…手中に…?あなたは何を言っているのです」

ローレはまるで意味がわからない、といった様子で言った。

「とぼけんな、屋敷の男性達が目当てでこんなことをしたんじゃないのか」

「そのようなことがあるわけがない!」

ローレは激昂した。

「私の行いは全てシエル様への愛のみにある!」

「何だって?」

相棒が首を傾げる、俺もよく分からなかった。

「私は前世、誰からも必要とされなかった。転生した時も、孤児として誰からも必要とされなかった私に、シエル様は役割を与えてくださった!私はシエル様を愛している。だから、シエル様に群がる虫共はシエル様には必要ない、だがお優しいシエル様は虫共を許容した。なら私が代わりに処分を遂行しようとしたのです」

「ならなぜ、私を殺そうとしたのです!それに私はそのようなこと望んではいません!」

シエルさんは彼女にそう言った。

「それは私が操り消えた人を心配し、私のことを見てくれ無くなったからです。どうすれば私を見てくださるか、私考えました。そしてシエル様を殺し、その全てを私の手中に収めれば、見てくれると思ったからです」

淡々と、そしてはっきりとローレはそう言った。

「狂ってやがるな、相棒」

「ああ、野放しにはしておけない」

「ローレ、お前がやっていることは独善的だ、自分勝手極まりない行為だぞ」

「それが、なにか?それよりも、あなた達は邪魔です。消えてもらいますね」

そう言うとローレは全身を鎖で覆った他、触手のように鎖を背中から出していた。

「遠距離からは防がれ、反撃されると学びました。ならば、近距離で殴り殺すまで」

「させるかっ!」

俺はローレに使って跳躍し剣を振ろうとした。が、直前でそれは叶わなくなった。

「アハハ!やはりいい肉壁ですこと」

「くっ…また男性達を操って……!」

「さぁ、どうしてしまいましょうか」

俺は一旦、相棒のいる所へ退避した。

「これは、強敵だね」

「ああ、相棒。久々俺らは連携プレーをしなければならないな」

「お二人の共、何か勝算があるのですか」

シエルさんは怯えた様子で俺らに聞いた。

「ああ、ある。俺は剣を出すだけのギフトじゃねぇんでな。それが勝機だ。相棒、合わせてくれ」

「もちろん」

「チャンスは一度、一瞬だ。決めるぜ」

俺が構えると同時に、鎖の触手が襲いかかってきた。

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