第6話 ある女性の依頼/犯人の目星

「その質問にはどんな意図があるんだい?晟」

相棒は不思議そうにそう聞いた。

「いや、俺は気になっていたんだ、操られている人の特徴と、シエルさんの発言に」

「私の…?」

「ああ、シエルさん。あなたは皆、と言ったな。皆ってことは、複数人に面識があるってこと。そして、操られているのは全て男性だった。しかも、きっちりした服を着ていた。それに女性が非力とはいえ、一人もいないのはおかしいと思ったんだ。メイドさんも1人いるらしいしな」

「確かに……あ!」

「なにか思い出したのかい?」

「ええ、私が襲われた日、執事もメイドも見なかったな、と。早朝だったのであまり違和感がなかったのですが…」

相棒からの質問にシエルさんはそう答えた。

「となると容疑者は1人に絞られるね、メイドさんが怪しい。なるべく彼女の素性を教えてはくれないかい?」

「は、はい。名前はローレ、親無し子の7歳の頃の彼女を私が拾ってメイドとて雇っていたのです。それに、彼女はそれから10年、とても真面目に仕事をしていたのです!その子がこのようなことをするはずがありません!」

シエルさんはそう訴えた、余程信頼を得ているのだろう。

「シエルさん、俺もそのローレ、って子が怪しいと思うぜ」

「晟さんまで…」

シエルさんは愕然とした。

「見たとこイケメン執事が多かったしな、旦那さんも色男だった、恐らく彼らが狙いなんだろう。あくまで仮説だがな」

「では、能力と動機に見当がついたね、どうする?晟」

「無論、殴り込みだ。シエルさん、あなたが悲しむ結果になる可能性もあるかもしれない、信頼したメイドに裏切られる覚悟をもって、一緒に来て欲しい、対話での解決だってありうる」

「わかり、ました」

シエルさんもうなづいてくれた。

「さて、行くぜ相棒」

「ああ」

俺らは再び、シエルさんの屋敷へと向かった。

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