2025年5月8日放送 題・江ノ電

今回のお題は「江ノ電」。

江ノ電は、正式には江ノ島電鉄。

神奈川県の鎌倉から藤沢までを走る、

一路線の電車です。

関東の方には、お馴染みなのでしょうが、

地方の方には、イメージが湧きにくいでしょう。

それにしても、

夏井先生、電車好きだなあ。


もとい。

今回は、査定者が2名でしたので、

2句とも添削してみたいと思います。


まず、

句集掲載決定と評価された、

永世名人の

Kis-My-Ft2横尾さんの

俳句を見て見ましょう。


夕焼の渋滞江ノ電は疾走


夕焼が夏の季語で、

傍題に「大夕焼、夕焼雲、夕焼空、朝焼」

などがあります。

掲出句は、

1音字余りですね。

夏井先生の添削はナシでしたが、

添削例を考えてみました。


A 夕焼や江ノ電の疾走の音

B 江ノ電の疾走の音大夕焼おおゆやけ

C 江ノ電は行く夕焼のざわめきを

D 江ノ電のふと現れる夕焼雲ゆやけぐも

E 朝焼の静けさを行く電車かな


夕焼と渋滞がやや近い感じがしましたので、

渋滞は捨象してみました。


次に、

ガッカリと評価された、

特別永世名人の

梅沢富美男さんの

俳句を見て見ましょう。


和硝子わがらすの窓に江ノ電薄暑光はくしょこう


薄暑が初夏の暑いときのことで、

夏の季語です。

薄暑光はその頃の日差し。

和硝子は、江戸硝子などの

日本の伝統的な硝子です。

このままでも良いと思いますが、

夏井先生の添削例を見てみましょう。


和硝子の窓を江ノ電薄暑光


たしかに、

少し動きが出たかもしれませんね。

このままでも十分ですが、

添削例を考えてみました。


A 和硝子をぎる江ノ電薄暑光

B 和硝子を江ノ電刹那薄暑光

C 薄暑なる和硝子過ぎる電車かな

D 江ノ電は薄暑の窓を過ぎりけり

E 薄暑なる窓を江ノ電君を待つ


こんな感じでしょうか。


今回は以上です。



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