勝者のプレイヤー

 膠着状態が続いて早数時間。

 食糧も底を尽き、お互いに睨みあう状況が続く。

「なぁ、ジョーカー。いつまでこの状態が続くのか?」

「んー……終わる飽きるまでかな」

 どうやらこの状態がしばらく続くようだ。

 もし、ジョーカーが嘘をついていても、ついていなくてもジョーカーがサイコロを振るまでこの状況は続く。

「ジョーカーはん、何か別の何か企んでるんちゃいます?」

「さぁ、どうだろうね♪」

 ジョーカーの笑みが浮かび上がる。

 その顔はトランプに描かれているジョーカーそのもののようだ。


「――そろそろかな?」

 そこから数分経つとジョーカーが口を開いた。

「なんや?策でもあるんかいな」

「降りるよ」

「ジョーカーはん、その言葉の意味分かっとるんか?」

「あぁ!」

 何を言ってるんだ?

 80万円が手に入ったとしても、命が取られるんだぞ!?

 僕はその場で唖然とし、次第に震え始めた。

「スセ君、今の時間は?」

「22時1分……あ」

 そう、僕は見落としていたんだ。

 この飛行船の【ルール】を。

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