ルームサービス

ルームサービス?おかしいな。頼んだ覚えは無いんだけどな。

「開けちゃ駄目だよ」

 考えてみれば頼んでもいないルームサービスが来ることなんてない。

 「助かったよメントル」

「扉の奥にいるは『初心者狩り』でいつも同じ手口を使って初心者を退場させているんだ。」

 このまま放置していれば流石に『初心者狩り』はどこかへ行くだろう。

 数時間待つだけだ。

「ハハハハハハ」

「どうしたんだ!?」

「やっぱり君は面白いよ!ここは飛行船だよ!?待っていればどこかへ行くなんてのは存在しない!ましてや『初心者狩り』なんて……」

「じゃあ、どうすれば良いんだ?」

 部屋の扉に張りつかれたのならもう出口なんて……もう手立ては無いのか!?

 窓から出るか?いや、現実的じゃない。

 一体どこで間違えた?僕は何をすれば良かった?

 冷静になって考えるとも変だった。

「大丈夫。私は案内役だよ?」

 するとメントルは懐からリボルバーを取り出すと、何の躊躇いもなく一瞬のうちに六発を扉に向かって発砲した。

 「なっ――」

 僕は驚きのあまり空いた口が閉じない。戦うという選択肢が無かった訳じゃない。

 だけど、こうも躊躇なく撃つとは、恐ろしすぎる。

「死んだのか?」

「死んでないよ。今日はもう来ないと思う」

「どうしてもう来ないって分かるんだ?」

「『初心者狩り』は初心者を退場、つまり殺すことが目的なんだ。そして初日に狩れないとその後は襲ってこない。それに後1分で22時だしね」

「なんで初日にこだわるんだ?」

「くだらない彼なりのプライドらしいよ」

 プライド……か。

「スセ君今から船内観光しない?」

 船内観光か。

 そういえばここに来てから一度もしたことなかったな。

 今の時間は22時6分。

 今後のことも考えると――。

「あぁ、案内を頼むよ」

「そうでなくちゃ、まずは展望台から行こうか」

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