元爆弾魔転生先で才能が爆発する

ボーンファイヤー

一章:爆弾魔は結局爆弾魔の様です。

プロローグ 転生したのは爆弾魔!?

 右手に握ったスイッチを押す。指がめり込んでいく感覚と共にスイッチから少し音が鳴りその数秒後.....いや、一秒もない間に目の前の景色が爆音と共に焼野原に代わっていく。

 俺が一つスイッチを押しただけで大人数の人間が泣いている。俺の仕事は人を不幸にする仕事。俺の手はすでに殺した人間たちによって赤く血塗られている。もう取返しのつかない手だ。

 また、場所を移動して箱を設置して———――.......何が起きた......??体が動かない.....体の感覚がない......なにが.....起き......たん.....だ.......

 胸に手を当てて、その手を見ると赤い液体がべっとりと付いているのが見える。俺は......死ぬ......のか.....ここでようやく理解した。俺は狙撃されたのだ。

 別に死ぬことに恐怖があったわけじゃない。俺の仕事柄喧嘩を買いやすいので狙われることは多々あった。しかし、バレるようなヘマはしてない......優秀な情報屋が居たのかな......?せめてもの罪滅ぼしで爆発の瞬間を毎回見届けていたのが失敗したか.....あぁ、駄目だ.....俺まだ生きたいんだな,,,,,だってそうだもんな......俺まだ25歳だもんな......あぁ.........


 目が覚める。西洋風の見知らぬ天井だが、夢とは違う現実味を感じる。

「なんだここ.....天国か?意外と現実味があるな.....いや、そもそも俺が行くのは地獄だから天国じゃない.....じゃぁ、どこだここ?なんで俺は生きているんだ?」

 自分が生きていると理解し、急激に疑問が湧いてくる。とりあえず状況をまとめると、誰もいない部屋に一人。服は布の服一枚。持ち物も全部なくなっている。で、なぜか生きている。という風にまとめることが出来た。そう考えるとだんだん心細くなって来る。

 誰かが自分を殺しに来たらどうしよう.....そう強く考えさせられる。そう思っていた時だった.....扉がノックされ、そこから一つ小さな顔が見えた。

 その女の子は俺と目が合うとすぐさま扉を閉めて駆け足で去っていった。

 その時、俺の目の前に変なものが表れた。そこには、俺の名前と持ち物そして、”能力名:爆人バクト”と書かれていた。その画面に触れようとすると画面は消えてしまった。しかし、触れた感覚はちゃんとあった.....もう一度見たいな.....と思うと再度現る。しかし、触るとやはり消えてしまった。しばらくそれを繰り返していた。

 突然だった、急に扉が開きたくさんのメイドと高級そうな服を着た人間が入ってきた。何かをごちゃごちゃ話していたが次第にこちらを向き口を開いた。

「勇者様!!どうかこの世界をお救いください!!」

 そう言い全員が急に頭を下げる。………は?勇者ってなんだ…?『この世界をお救いください』だぁ…?意味がわからねぇ…本当に何処だよここ…と言った感じに困惑していた俺の気持ちを察したのかメイド服を来た女の子が口を開いた

「貴方様は、この世界に転生されたんですよ。」

 変な画面と言い、撃たれたのに生きているこの状況を見るにそれは正しいそうだ。俺が勇者......柄でもない。でも、ありがたいことだ。俺の今までの罪を帳消しに出来るとは思わないが俺が勇者として活動することにより少しでも罪滅ぼしが出来るのでは?そう思うだけで転生してよかったという気になれた。

「あの.....勇者様.....??」

 そんな妄想をずっとしていた俺を不思議そうに見ていたメイドの女の子に対して俺は答える。

「勇者......こんな人間でよければやらせてくれ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る