ヘンアイ 

サガミ

第1話 あらすじネタバレ含む

あらすじ

 恋愛に対して幾ばくかの偏見を持っている主人公のベタな恋愛物語。

高校三年生のクラス替え。俺は幼馴染ではあるものの微妙な関係の最上と同じクラスになる。当初はあまり話したことがなく、何を考えているのかわからない少女だったが家も近いこともあり、俺と最上は時たま仲良く一緒に下校する仲にはなった。そんな中、最上は俺の中で大きな存在になっていく。

 そして三ヶ月の時がたち、ひょんなことから最上がいじめられているという事実を突き止めた俺はその張本人たる生徒会長、飯田へと立ち向かう。バトル漫画の主公のように何か特殊能力があるわけでもない。ガタイがよく喧嘩も強い生徒会長に勝算なんて寸毫もない。だのになぜ俺はこんなことになっているのか、なぜたったひとりの女のためにこんな汗と真っ赤な血を出して自身の運動神経を駆使して喧嘩なんてものに身を投じているのか。   

 それはおそらく俺の本能が異常をきたしたからで、脳細胞が考えることに物ぐささを感じたからだろう。その原因はあにはからんやあの女、最上だ。俺は恋愛というものを迂遠なものと思っていて、生殖行為がしたいがために脳がつくりだした不毛な感情、そう思っていた。

 しかし俺は最上と出会い、彼女と一緒にいることで啓蒙された。恋愛というものはこの世になくてはならないもので、人の考えや人生そのものを変えてしまう魔法の概念なのだと、俺は身をもって知ることとなった。

 結果、飯田に喧嘩では勝ったものの、果たしてなぜこんな行動に出てしまったのか。

 それは病室で見た最上の笑顔で理解した。

 あー、そうか。この顔を見たいがために俺はあんなことを。

 惚れた女の笑顔を見るためになら、自分のことなどどうでもよくなるんだなと。

 俺という高校生は恋愛というものの偉大さを知った。

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