カンニング常習犯をシ刑だ!
ある日の土曜日、久しぶりに実家に帰省した。
私の実家は群馬県
高齢の両親(70代半ば)と、既婚の兄(3歳離れている)が住んでいる。
兄の奥さん(兄と同い年)と甥っ子(小学2年)も一緒だ。
両親は、兄夫婦との同居にあたって、必ず二世帯住宅にするという条件で合意したのだ。
母は兄嫁に「かつての自分と同じように『嫁姑問題』に苦しんで欲しくない」からこそ、適度な距離感を保つ為に、二世帯住宅を強く薦めたのだ。
私は神宿での仕事が長続きしたので、通勤時間削減の為に実家を出て都内で一人暮らしを始めましたがね。
男と女の兄弟(兄妹)となると、女は過保護にされる傾向があるが、私もその1人だ。
特に母親が私に…(汗)
「一人暮らししてるのは良いけど、ちゃんとご飯食べてる?公共料金ちゃんと払ってる?仕事は順調???」
などなど…。
母からの過保護攻撃が緩んだタイミングで、
「シホちゃん、おかえりなさい!久しぶりですね!」
「あっ!シホねえちゃんだ!!久しぶり~!!」
「ご無沙汰してます。久しぶり~イェイ!」
甥っ子とハイタッチしながら挨拶。
甥っ子は私が20代前半の頃に生まれている。
私が30過ぎる迄は「オバさん」と呼ばせない方針をさせたら、『シホ叔母さん』と呼ばず、『シホねえちゃん』呼びが定着してしまった。
私は基本的にはガキンチョは嫌いなのだが、甥っ子だけは可愛く感じる。
まだ甥っ子が乳幼児だった頃は、たまに遊び相手にもなったくらいだ。
その後、甥っ子の学校話に付き合った。
「生活科」と「図工」が好きだと言っていた。
「生活科」って私が小学生の時はなかったなぁ。
理科と社会、普通に有ったし。
甥っ子が話してくれた学校話の中に、登校班の上級生に、テストが100点だとしょっちゅう自慢する男子がいるそうだ。
「神田くんって言う5年生のおニイちゃんなんだけど、凄くヤダ!!僕も友達も、あのおニイちゃん嫌いだよ!ウワサだと、テストをカンニングしてるんだって。」
うーむ。DQN予備軍?
ラーラに後で相談してみますか。
あっ、ラーラも今、実家のある異世界に帰ってます。
まぁ、テレパシーで強く呼びかければ、すぐにテレポートで飛んで来てくれますが。
実家で就寝前、ラーラにテレパシーで『神田くん』の事を相談。
すると、人間界に戻って来てくれた。
自室…いや、
まぁ、別室の家族に聞こえないボリュームで、ですがね。
ラーラの事は、例え親兄弟でも秘密なので。
さて、折角の機会ですのでお話ししますが、ラーラは弱きものを助け、強きをくじく性格ではありますが、基本的には人間には心を開かないんです。
しかし、私とは気が合いそうだから、ご主人様として認定したんだそうです。
そんな彼女なので、他の人間にはラーラの事は絶対に他言はしないで欲しいと、お願いされた。
私は女同士の友情は大切にする
話が戻りますが、ウェアウルフ興信所に依頼することにしました。
今回はターゲットは子供ですし、⚫︎すべきDQNかどうかも判断つかない状況なので、低予算でお願いしました。
興信所所長は、今回の件を新人ウェアウルフ調査員にやらせていただけるのでしたら、お安くすると仰せでした。
まずは…と言う事で、新人さんにお願いしました。
「神田くん」ですが、
・母子家庭である。
・母親はキャリアウーマン。
・キャリアウーマンだけあって、仕事は凄くデキる方だが、子供のことは疎かになりがち。なので息子が学校でどんな風に過ごしているか判ってない。
・母親は、仕事の為なら手段を選ばない。
※例え周りの人間を犠牲にしてでも。
・神田くんのテストカンニングのウワサは、本当である
・良い成績を取る為なら手段を選ばないと言う考えから、カンニングしているのでは?
なーるほどねぇ…。
この坊やをどう料理しようか…。
念入りに、ラーラと相談した。
私は本業は社会人でOLゆえ、基本的には平日はDQN退治には行けない。
なので、今回の神田くん=カンニング常習犯の成敗は、ラーラ単独でお願いした。
★ここからは、ラーラ視点で★
ウェアウルフ興信所の新人調査員が、カンニング常習犯に魔界シラミを付けてくれたので、
GPSの如く神田くんの場所を特定可能だ。
彼が向かっているのは、ご主人様の甥っ子さんが通う前箸市立第ニ小学校。
朝の8時45分、カンニング常習犯は寝坊して遅刻しかけ、ダッシュで校門に入った。
朝礼が終わると、早速期末テストが開始された。
まずは社会のテストだ。
人間には私ラーラの姿は見えないので、監視し放題です。
カンニング常習犯の様子を見ていると、彼の心の声が聞こえてきた。
『ガリ勉くんの答案、そお~っと見て…っと』
あっ!ホントにカンニングしてる!
よ~し!
時間を止めて…っと!!
テスト中ゆえ、ただでさえ静寂な空間なのに、時間を止めたことで、更に静寂が漂う空間と化した。
そして、
「ラーラゾーン、発生!」
カンニング常習犯を、紫色の空間に引きずり込んだ。
カンニング常習犯が気がついた。
「夢なのか?俺、テスト受けてたんだよな??」
うやむや状態のカンニング常習犯に、私ラーラは身体をうねらせて近づく。
私は既に、等身大サイズになっている。
私はカンニング常習犯に言う。
「テストではなく、不正行為をしていたの。貴様のような子供に分かり易く言うと、ズルをしてたんだよ貴様は。」
「ズル?ガリ勉くんの答案をカンニングしてたことか?しょうがねーだろ!オレ頭悪いんだから!かーちゃんは、いつもオレに『どんな手を使っても、結果を出せば勝ちは勝ちだ』ってうるさいから、」
「ふーん。貴様の母親は仕事で成果をあげているのは、ズルをしてるからかしら?」
「何でそれを知ってるんだ!ああそうだよ!かーちゃんは部下を利用して最後は手柄を自分の物にしたこともあるさ!あと取引先の男と枕営業とか言うモノをして商談成立させたこともな!」
「母親の背中を見て道を外れてしまったようね?汚い手を使い続ければ、いつか報いを受ける事になるのよ。お天道様は必ず見てるの。将来の為にも、自分の本当の力でのし上がることを覚えなさい!」
「蛇のガキのくせして偉そうに説教すんな!」
「そうか、残念ね…。更生の可能性があると信じた私がバカだったわ。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!!
私は身体を巨大化させ、そして
「貴様はシ刑だ~!!」
★ここは作者が代理でナレーションします★
キラーン⭐︎
突然
ラーラの目が
光った!!
その瞬間!!
巨大化ラーラが即、
アゴをビローンと外して
一気にカンニング常習犯を
一飲みした!
ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ!
カンニング常習犯は、ラーラの食道を通り、人間部分の胃袋へ送り込まれ、しばらくしてから蛇腹胃袋へ…。
「ぎゃああああああああ…!!オレ、シんじゃうの?!?!
ラーラは蛇胴体の胃袋から、カンニング常習犯の後悔と嘆きの念を感じながら、ご馳走をじっくり消化しようとしている…。
「あああ…カンニングなんかしなければ…カンニングなんかしなければ…!神様助けてください!もうズルなんてしません!これからは自分の力でテストやりますから…。
だから助けて…
シにたくたい、
シにたくない…
シにたくない…!」
ー
ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー
ーーーーーー
★カンニング常習犯視点★
ーーーーーーーんん??
夢…だったのか???
「ちょっと!あんた何で、グラウンドのド真ん中で寝てんの!」
教頭先生(女性)がオレを叱りつけた。
オレはどうやら学校のグラウンドで気絶してたようだ。
「さぁ、テストの続きやりなさい」
ん?今日、期末テストだったんだっけ?
さて、算数のテスト。
ガリ勉くんの答案用紙をこっそりと…
ー
ーー
ーーー
ひっ!!
オレを食べようとしてる!!!
助けてー!!
ガバッ!!!
オレは恐怖のあまり、机の下に隠れてしまった!!!
「コラっ!神田!!!テスト中に何ふざけてるんだ!!!!!」
「いえ!蛇の女の子がオレを食べようと襲ってきたから(汗)」
「そんなの何処にいるんだ!今はテスト中だぞ!アニメやマンガの事を妄想してる場合じゃないだろうが!」
「だってぇ…」
小学5年にも関わらず、失禁してしまった…。
「しかもいい歳して失禁までして!お前はテスト中止!後日追試だ!」
教室から追い出され、追試を命じられてしまった…。
帰宅後…オレの耳に
「貴様が今後カンニングをする度に、丸呑みされる幻影に苦しむことになる。それでも改善されないようであれば…ホントに喰ってやるからなぁ~!!!」
ひぃぃぃぃぃぃぃ~!!
ベッドの上に倒れて失神&また失禁。
◆シホとラーラの「反省会」(????)◆
「あら珍しい。今回は『実際には』喰わなかったのね。」
「まだ小学生の子供だし、他人に大損害を与えたわけではなかったからね。だから命だけは助けてあげたわ。子供は最高のご馳走だから、喰えないのは残念だけどね(笑)」
「ちょっ!ラーラ怖い怖い。魔物らしさ全開になってるよ、子供は最高のご馳走だなんて(汗)」
「命は助けたけど、カンニングする度に、私に丸呑みされる幻影が出る呪いかけてるから。それでも改善されないようであれば、15歳くらいになった暁には…」
シャーッ!!
ラーラが捕食モードを見せつける。
ラーラやっぱり怖い怖い。ご主人である私をも食べると言わんばかりの勢いですよ…。
因みにだが、ラーラがカンニング常習犯に呪いをかけたタイミングは、
目をキラーン⭐︎と光らせた時
だったそうだ。
神田くんを悪い方向に育ててしまった母親の方も、呪いで懲らしめてやったそうだ。
汚い手を使って仕事すると、ラーラに喰われる幻影を見せられる呪いを。
母親、喰ってもいんじゃね?
カンニング常習犯:神田くんはその後、カンニングは懲りたようだ。
テストは20点~50点ばかりになったが、更生が認められた。
そんな彼をもっと良い方向に伸ばしてあげる為に、担任の先生がマンツーマンで補習を行なった。
そのおかげで、優等生とは言えないが、人並みのレベルまで成績が上がったようだ。
ズルで取る100点より、自分の力で取る70点の方が、すごく立派ですな。
ーたまには⚪︎さないENDもありですなー
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