デート1-6/少し踏み込んだ話
「い・・痛かった・・自業自得だけど・・」
「彼氏さん・・随分と本性が出始めましたね。」
「面目ない・・」
「そんなに嫌じゃないですよ。今までが真面目というか・・気を使って貰ったのは嬉しかったですが、付き合う以上は少しは素の彼氏さんも知りたいです。気が早いですが、入籍の事を考えたら余計に・・良い所も悪い所も引っ括めて色々と知らないと、同棲や家族になった後で後悔したくないですからね。」
「価値観の相違?」
「そんな感じですね。特に悪い方はなるべく早く、沢山知りたいです・・直して欲しい事、妥協出来る事、お互い色々ある筈です。気に入らない部分は全て矯正って訳でなく、可能な範囲で妥協点を探したりした方がいいのかなって・・でないと、彼氏さんはずっと私に気を使ったまま。そんなのは私が辛いです。
出来うる限りは受け入れるので、彼氏さんはもっと我儘になって、私にして欲しい事や本音を言って下さい。私も色々と彼氏さんに迷惑かけてることがあるおもいますし、無理やダメな事は話し合いましょう。
私のいる所に彼氏さんが安心して帰ってきて欲しい、私も安心して彼氏さんの所に帰りたいですよ。」
「彼女さんには気を使わせてばかりで申し訳ない気持ちでいっぱい・・なのにこれ以上我儘を聞いて貰うのは・・」
「良くも悪くも真面目過ぎですよね、彼氏さんは・・私が彼氏さんの前でしか甘えないのと同様に、彼氏さんも私にもっと甘えて下さい。私は・・彼氏さんになら・・無理やり服を脱がされ、何もかも全部見られちゃって・・彼氏さんのオモチャにされて弄ばれても良いって・・思ってますよ。」
「!?」
「一緒に帰ってた時のチラ見、そんなに嫌じゃ無かったですし・・そんな事を思う位、私は彼氏さんが大好きです。その分・・彼氏さんを他の女性に奪われたくない・負けたくないって気持ちも強いです。その分、脇見はともかく浮気は絶対に許しませんよ!!その時は覚悟して下さい。・・ごめんなさい、変な事を言ってしまって。けど、黙ったままは辛かったので。」
「・・何て言えば良いか分からないけど・・そこまで言ってくれて、思ってくれてありがとう。
浮気なんて考えてもないけど、浮気のボーダーラインは決めた方がいいよね。俺にはそのつもりはなくても、彼女さんからしたら浮気ってなる可能性あるし。」
「遠距離である以上は隠しようはあるかも知れませんが・・彼氏さんは嘘や隠し事は苦手、すぐに分かりますからね。」
「否定しないし、自分から浮気なんて論外だけど・・・俺としては、女性と1体1の時は自動販売機でコーヒー飲みながら立ち話。ここら位までは許して欲しいけど・・どうかな?」
「喫茶店でならアウトですが・・その辺なら大丈夫です。」
「ただ、何があるか分からないから、もし女性とお店でコーヒー飲むような事になれば、必ず事前連絡するから。話の内容とかは事後報告、それでどうかな?」
「・・例えば・・?」
「・・急には思いつかないけど・・これはマズイかな?思う時は必ず連絡ではダメ・・かな?」
「・・・仕方ないですね。社会人となれば付き合いも色々ありますし、仮定ばかりで縛る訳にはいかないので、今はこれで妥協します。後は実際にそんな事になれば改めて考えましょう。」
「あ、自分の車を買っても両親と彼女さん以外は乗せないつもりだから。仕事に関してになれば女性もあるかもだけど、その時も連絡するから。」
「信じてますよ。」
「俺の方はこんな感じだけど・・彼女さんは俺の事は気にしないで、交友関係広げてね。」
「?」
「折角の大学生活なんだから、しっかり楽しまなきゃ。俺は・・他の男と手繋ぎ以上でなければ、2人だけで一日中何処かに行っても構わないから。」
「・・本気・・ですか?」
「うん。別に前後の連絡もいらないから。知っちゃうと反対に辛いかな・・思うから。俺は彼女さんの言う事を無条件で信じるって決めた、だから気にしないで学生生活を楽しむ事を一番に考えて。」
「ですが・・確かに卒業式の時には無条件で信じて欲しいと言いました。けど彼氏さんをこんなに縛り付けておいて、私はこんな緩かったら・・」
「大学生活は分からないけど、この時期の交友関係は将来、何で活きるか分からないから。最初から個々では難しいかもしれないけど、男女のグループ関係から他の男の人とも少しずつ関わりを作った方が・・とは思うよ。あくまで友達や仲間として、だけどね。」
「・・・彼氏さん・・」
「何?」
「・・・・」
「・・・」
「少しだけ、ギュってして貰えませんか?」
「・・これで良い?」
「・・・・・・頭をギュっとが良いです・・」
「痛くない?・・嫌じゃない?」
「・・・・・・・」
「・・・誰も見てないから。大丈夫だよ・・ごめんね、彼女さんの嫌なスイッチ入れる事言って。」
「・・・違うんです・・彼氏さんにお話しなきゃ思ってる事があるんです。だけど・・その勇気が出なくて・・」
「無理しないで・・」
「いえ・・彼氏さんにだけは・・お話したいんです。私の・・中で・・何故、彼氏さんが特別なのか。私の・・小学校の時に何があったのか。」
「彼女さん・・」
「・・彼氏さん、私の話を聞いてくれますか?私が彼氏さん以外の男性となるべく距離を置いてるきっかけとなった事を・・」
次話/デート1-6「ヒロインの過去話」
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