コラム たまにはゲーム界隈の話もしよう

◎コラム1-1 ゲーム界隈で、あの話ってタブーになったんですか?



 この手のHowTo本って、よくコラム的なものがはさまれてたりしてません?


 そんなノリで、たまには私がしたい話をするのをお許しください。



 私は趣味でフリーゲームの製作も行っております。


 そちらの界隈かいわいで、一時とんでもなく大きな問題になった話題がありました。


 けど、いつの間にか触れてはいけないタブーのようになって、問題は解決を見ないまま放置されてる気がするんですよね。



 けど、ここでなら吐き出してもギリ許されるんじゃないかって信じております。


 ……大丈夫ですよね、きっと?



 あながちWEB小説とも無関係な話ではありませんからね。



 取り上げようとしてるのは、いわゆる「海外デベロッパーの日本語ローカライズ敬遠問題」というものです。


 はい、いきなり聞き慣れない横文字が並びましたね。



 デベロッパーとは、開発者や開発会社のことを指します。


 つまり、海外のゲーム開発会社が日本語ローカライズ――日本語版の制作をけている、わざとリリースを数か月遅らせている、という問題です。



 当然ながら海外にも大手のゲームメーカーは多数存在し、数多くの名作を生み出し続けております。


 実は日本人だけが、それをプレイしづらい環境になりつつあるのです。



 ついには日本の開発会社にまで、日本語版より先に英語版をリリースするメーカーが出てきて大きな問題となりました。



 そりゃ、なんでやねん!?


 って炎上するのも、当然の流れではあるでしょう。



 おそらく日本に住んでいて、ゲームをまったくプレイしたことがないという人は、かなりの少数派と思われます。


 日本におけるゲーム市場は世界的に見ても大きく、魅力的なもののはずなんです。


 日本語版を出せば確実に利益を見込めるにも関わらず軽視されてしまうのは、確かに納得しがたいことではあるんでしょう。



 それでも世界中の開発会社が日本語版のリリースをけるのは、ごくごく単純な理由によるものです。



 たとえば、今世界で一番メジャーなゲームプラットフォームに「steam」というものがあります。


 でも、日本人は聞いたことがないという方も少なくないでしょう。



 このsteamでは、プレイしたゲームに「Good」と「Bad」どちらかの評価をつけることができます。



 ですが、日本のユーザーはBad評価をつける比率がとんでもなく高いと言われています。


 この問題が明らかになったとき、もちろん一部のユーザーから強烈きょうれつな不満が噴出しました。



「つまらないゲームを作るヤツが悪い」


「批判もきちんと受け止めるべき」


「海外にも罵詈雑言ばりぞうごんを浴びせるヤツはたくさんいるのに、ただの日本人に対する差別」などなどなど。



 開発者側も、日本のユーザーとの信頼関係が崩れるとして火消しに走る方も多く、そのあとはおおやけには触れてはいけないことのようになってしまいました。



 正直、気持ちはよくわかるんですよね。



 日本の製品が高いクオリティを維持しているのは、批判を真摯しんしに受け止める民族性によるところも大きいわけですから。



 ただ、こういうときはやっぱり冷静に数字を見なくてはいけません。



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