第4話

俺、主人公。

前の世界で、不慮の事故に巻き込まれ、気が付けば、「とりあえず、異世界にある最初の村で、チート系として転生してくれる?」という、超絶丸投げのアナウンスに言われるまま、二次元に憧れる者ならば、男女共に剣と魔法のあるある異世界に転生するのは、誰にでも夢見る世界へと転生した直後、いそいそと畑に精を出そうかと言う時に魔王だとデカデカと名乗るバカを鍬で千切りにしてしまった、俺である。


って前置き。長っ!

とりあえず、チート系って何?とりあえずって丸投げ過ぎだろ。

たださ?

最初の村という名前の通りで、何も無いんだよなぁ。

他の国々は特産品を元に発展しているらしいけど、ここは、まだまだ原初の世界そのものだし、俺が野菜とか言い出さなかったら、草と水で煮ただけのスープだけで、一生終わる所だった。

まあ、野菜の説明には苦労したけど、とにかくと病気になりにくい身体と栄養が摂れるモノだと分かってくれたので、こうして俺は、野菜作りを始めたのだ。

因みに最初の村があるってことは、イチバンの村とかあるんだろうか。



だが、色々と真実を知るのは、随分後になってからだということを、今の主人公は知らなかったのである。



ただ、一言だけ言わせてくれ。

俺の名前、なんで「主人公」なんだよー!

そりゃー…俺の隣に住む住人の一人は、ここ何百年か前から代々続くお茶の生成魔法を得意としていることから今年で300代目「茶畑草花」だし、中立の立場にいる、治療費を始めとする費用は、ぼったくりと言いたくなる神殿の人は「神官之人」だし、雑貨屋は「雑貨之道具人」…と名前は、そのままやんけー!って言いたくなる名前だから、俺も人のことが言えなかったのだった。



そういえば、昔、魔王だとデカデカと名乗ったバカも魔王だと言ってたっけ…?

ん?なんで俺がこんなに長く生きてるかって?


それには、とある深い訳もあるんだわ。そんな訳で続く!

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